iFixitは、Appleの9.7インチ新型「iPad」を入手し、分解レポートを公開した。画面のLCDとデジタイザは融着されておらず簡単に分離できるほか、バッテリが基板にはんだ付けされていないため、これらの点では修理しやすいという。
ただし、フロントパネルと本体が接着されていて修理時に割れる恐れがあり、ほかにも大量に接着剤や粘着テープが使われていた。全体としては修理が難しく、「Repairability Score」(修理容易性スコア)を10段階評価で2(10が最も修理しやすいことを表す)としている。
外見は、「iPad Air」にとてもよく似ている。主な違いは、側面のロックスイッチが廃止されたこと、マイク用の穴が小さな円形になったことなど。なお、2016年9月発売の「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」と異なり、3.5mmヘッドホンジャックは残された。
表面を温めて接着剤を柔らかくすると、画面を本体から外せる。iPad Air同様、LCDとデジタイザが融着されていないため、簡単に分離可能。画面のコネクタも変わっておらず、iPad Airのものを取り付けて、機能させられたそうだ。
デジタイザを本体から外すと、新たに搭載された指紋認証機能「Touch ID」用のモジュールが現れる。ボタンの部分は、iPhone7およびiPhone 7 Plusで採用されたタッチセンサーでなく、従来と同様の機械式ボタン。
内部の構成も、iPad Airによく似ている。9.7インチ新型iPadは、テープの色が明るい銀色になり、無線LAN(Wi-Fi)がやや小さくなった。バッテリ容量は、32.9Whで変わっていない。ちなみに、「iPad Air 2」は27.6Wh、9.7インチ「iPad Pro」は27.9Wh。
ロジックボードに搭載されているチップは、モーションコプロセッサ「M9」を組み込んだAppleの第3世代64ビットプロセッサ「A9 APL0898」、2ギガバイトのRAM「Samsung K3RG1G10BM-BGCH」、32ギガバイトNAND型フラッシュメモリ「SK Hynix H23QEG8VG2ACR」など。
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