博報堂とマイクロソフトは3月23日、博報堂の自主開発型クリエイティブラボ「スダラボ」のプロトタイプ第6弾として3月9日に発表した「Face Targeting AD(フェイスターゲティング・アド)」の記者向け説明会を実施した。
Face Targeting ADは、鏡型のサイネージデバイスを使った広告プラットフォーム。鏡の前に立ったユーザーをカメラが検知し、おおよその年齢や性別などを自動判別。その情報にもとづいた広告を、鏡に映った顔にはめ込む形でリアルタイム表示する。従来の顔認証を使った広告と異なり、性別・年齢・顔の特徴によって広告を出し分けられるほか、鏡を見た人の顔を取り込むことで、インタラクティブ性に富んだ楽しめる広告になっているという。
Face Tageting ADには、マイクロソフトのコグニティブサービスが利用されている。人の顔を自動検知してグルーピングする「Face API」や、人の表情を認識して感情を推測する「Emotion API」を使用している。今後は、画像を認識して性別や年齢などで自動的に分類する「Computer Vision API」など、他のコグニティブサービスも取り入れる計画だ。
これまで、サイネージなどのアウトドアメディア広告は、どういったユーザーにリーチしたかの履歴を取得することができなかったが、Face Targeting ADでは、年齢や性別などを識別・分類できるため、「30代女性40人にリーチした」「50代男性で髭のある30人にリーチした」というアクセス履歴を取得できる。
また、広告を閲覧したユーザー数を把握できるほか、Emotion APIと連携することで、広告に接した人の喜怒哀楽を認識し、広告の善し悪しをフィードバックできるという。Face Targeting ADの発表以降、コスメや飲料、エンタメ業界、商用施設など複数社から導入を検討したいという問い合わせが来ているという。
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