モトローラが攻めるSIMフリー市場--2万2800円の「Moto G5」も「ただ安いだけではない」 - (page 2)

――2016年秋にはフラッグシップとなる「Moto Z」「Moto Z Play」も投入されています。「Moto Mods」と呼ばれるモジュールで機能を拡張できる点が非常にユニークですが、このフラッグシップについて、日本市場の手応えは?

アダモポウロス氏:とてもポジティブだと思います。たとえばMoto Modsにはカメラ、プロジェクタ、スピーカ、バッテリといったラインアップがありますが、日本では61%のユーザーがMoto Z、Moto Z PlayとあわせてMoto Modsを購入していて、そのうち43.5%がハッセルブラッドとコラボレーションしたカメラを選択しています。バッテリが27.6%なので、日本ではバッテリよりもカメラへのニーズが高いことがわかります。

日本では61%のユーザーがMoto Z、Moto Z PlayとあわせてMoto Modsを購入していているという
日本では61%のユーザーがMoto Z、Moto Z PlayとあわせてMoto Modsを購入していているという
一方、オーストラリアではスピーカが圧倒的な人気だ
一方、オーストラリアではスピーカが圧倒的な人気だ

 実はこの調査の結果は、国によって大きく違います。たとえばオーストラリアではスピーカが最も人気があり、米国ではバッテリが最も選ばれている。Moto Modsは1つのスマートフォンだけですべてのユーザーのニーズに応えるのは難しい、だから拡張できるようにしようという発想から生まれたものですが、まさにその狙い通り、市場ごとに異なるニーズが明らかになったわけです。

 2017年は新たに日本でも、車載スタンドのついた「ビークル・ドック」や急速充電、ワイヤレ充電が可能なMoto Modsの投入を予定していますが、Moto Modsの種類が増えれば、それだけスマートフォンでできることも広がります。たとえばバッテリの容量は普通、端末ごとに決まっていますが、Moto Modsであれば拡張することが可能です。

車載スタンドのついた「ビークル・ドック」
車載スタンドのついた「ビークル・ドック」

――市場ごとにニーズが異なるなら、市場ごとに異なるMoto Modsを販売する計画はないのでしょうか?たとえば日本市場向けのMoto Modsの可能性は。

アダモポウロス氏:Moto Modsのメリットは、モトローラだけでなく多くのサードパーティーにも参加してもらって、エコシステムを形成できることにあります。たとえばFeliCaを搭載したMoto Modsを開発するサードパーティーが現れれば、それを求める日本のユーザーにとってMoto ZやMoto Z Playはよりパワフルな製品になるでしょう。また以前ソフトバンクが放射線量を計測できる携帯電話を発売したことがありましたが、そのようなニーズもあるかもしれない。これまでにはなかった機能を追加したり、不要なら取り外したりできる。スマートフォンにそのような柔軟性を持たせられるのがMoto Modsの魅力です。

――Moto Modsについて、日本のデベロッパー向けに積極的に働きかける予定などはありますか?

島田氏:日本はモノづくりに長けている国ですし、いろんなニーズに対するアイデアを持っている開発者の方も多いと思うので、すでに米国や中国では実施しているハッカソンを日本でもぜひ開催し、世界に発信できるようにしたい。そのためにもMoto ZやMoto Z Playを、もっと多くの日本の方に知ってもらわなければと思っています。モトローラというと、すごく尖ったメーカーというイメージがあるかもしれませんが、実際に使ったらすごくシンプルで使いやすいですし、誰でも楽めると思うので、好きな端末を選んで、好きにカスタマイズして使ってもらえたらうれしいですね。

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