レノボモバイルビジネスグループの共同会長で、モトローラ・モビリティ 会長兼社長のアイマール・ド・ランクザン氏が来日。モトローラの事業戦略について説明するとともに、日本の報道陣によるインタビューに応じた。
モトローラの親会社であるレノボは、PCやタブレットなどスマートデバイスを扱うビジネス、サーバやストレージを提供するデータセンター、スマートフォンを中心としたモバイルビジネス、そして起業支援のビジネスという4つのビジネスを展開している。モバイルビジネスには「Lenovo(レノボ)」と「Motorola(モトローラ)」の2つのブランドがあり、日本ではモトローラブランドを展開している。
Motorolaブランドは、初期の携帯電話「マイクロタック」や非常に薄い折り畳み端末で世界的に人気を博した「RAZR」など、日本でも長年、存在感と根強い人気を確立している携帯電話ブランドだ。ただ、ここ数年は目立ったヒット商品がなかった。今夏、SIMフリー端末として投入した「Moto G4 Plus」で実質的に日本への再参入となった。ランクザン氏は「日本はスマートフォンの重要なマーケット。Motorolaの高い認知度と、SIMフリーマーケットが成長している機運を活かしたい」と日本市場に対する強い意欲を見せるとともに、「3〜4年後には世界のスマートフォンマーケットでナンバー3になりたい」と意気込んだ。
グローバルでは5つの端末シリーズを展開し、1年間に各シリーズから1〜2モデル、計10〜12モデルの端末を開発しているモトローラ。レノボとモトローラのモバイル製品は1チームで開発され、ロードマップも共通だ。1つのモデルが、国によってレノボブランドで売ることもあれば、モトローラブランドで売ることもあるという。日本では現在、SIMフリーマーケットに、背面にパネルやさまざまな機能拡張モジュールの「Moto Mods」を装着できる「Moto Z」シリーズ2モデルのほか、「Moto X Play」「Moto G」シリーズ2モデルのハイエンドを中心とした計5モデルが投入されている。
中でもランクザン氏が革新的な端末として紹介したのが、「Moto Z」と「Moto Z Play」だ。Moto Zは世界最薄のAndroidスマホで、背面にマグネットで張り付く機能拡張モジュール「Moto Mods」を装着できる斬新なモデルだ。「ポケットに入るけれど、ビデオも楽しめる」5.5インチディスプレイで、Moto Modsの着脱には電源を切る必要がなく、マグネットで簡単に行える。本体からModへのデータの転送速度もBluetoothよりはるかに速いという。ホームファクタは決められているが「2世代の端末と互換性を確保できる」と述べた。なお、開発者向けに「Moto Mods Developer Kit」が用意されており、サードパーティによるMoto Mods開発にも期待しているという。
Moto Zシリーズは市場の反応がよく、受注に対して「供給を早めなくてはいけない」状態だそうだ。ランクザン氏も「ハッセルブラッドのカメラ、JBLのスピーカ、大容量バッテリ、プロジェクタを追加できる。電話として妥協することなく、業界に誇れるモデル」と胸を張った。ちなみに、同氏は光学10倍ズームを可能にする「Hasselblad True Zoom」がお気に入りだという。
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