Appleがイスラエルの新興企業RealFaceを買収したと報じられている。RealFaceは、パスワードや指紋を入力することなく顔を見せるだけでユーザーを認証する顔認識ソフトウェアを開発している。
イスラエルのビジネスニュースサイトCalcalistが現地時間2月19日に報じた。買収金額は数百万ドル相当と推測している。
Appleに事実確認とコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。イスラエルの技術企業のデータベースを管理するStartup Nation Centralによると、Appleは2月にRealFaceを買収したという。RealFaceのウェブサイトは19日午前の時点で表示されなくなっており、連絡先の情報を入手することはできなかった。
テルアビブを拠点とするRealFaceは2014年に創業した。最初の製品は「Pickeez」というアプリで、顔認識ソフトウェア「RealFace」を利用してさまざまなプラットフォームからユーザーの最も良い写真を選択するものだった。
Appleは、「iOS 10」の写真用顔認識ソフトウェアを利用してこれをある程度まで実現している。しかし、Appleが顔認識を認証ツールとして追加することを検討している可能性があるとするうわさが最近浮上していた。
次に提供される「iPhone 8」には虹彩スキャナが搭載され、端末を見ることで端末のロックが解除できるようになるのではないかと複数のサイトが報じている。次期「iPhone」に、現行の指紋認証システム「Touch ID」の代わりに(あるいは、もしかしたらそれを補助するものとして)、RealFaceのような技術が搭載されるのではないかとの憶測を示す記事もある。
Startup Nation Centralによると、RealFaceは、Appleに買収されるまでに100万ドルの資金を調達しており、従業員数は最大10人だという。中国やイスラエル、欧州、米国に顧客を擁する。
Appleがイスラエル企業を買収したのはこれで4社目だとCalcalistは報じている。2011年にフラッシュメモリを開発していたAnobit、2013年に3Dセンサ企業のPrimeSense、2015年にカメラ技術企業LinXを買収しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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