「Email Insights」は、Microsoftの実験ラボ「Garage Project」の開発者による最新の成果だ。Garage Projectはほかのプラットフォーム向けに複数のアプリを開発した実績がある。
しかし、今回、Email Insightsのターゲットは非常に限定的だ。具体的には、Microsoftの「Outlook」デスクトップクライアントか「Gmail」のいずれかを利用しているが、内蔵の検索機能を使って必要な電子メールを見つけるのに苦労している「Windows」ユーザーを対象としている。
Microsoft Research IndiaのApplied Sciences(応用化学)チームの上級研究開発者で、Email Insightsアプリの開発に携わったSuresh Parthasarathy氏によると、GmailやOutlookの既存の検索機能を使って、必要な電子メールを迅速に見つけるのに苦労しているユーザーは実際に大勢いるという。
電子メール検索に特化したブラウザとして動作する同アプリは、「Bing」やGoogleに近い感覚の電子メール検索機能を提供する。
具体的には、受信トレイ内の電子メールスレッドのリストをスクロールして必要な電子メールを探すのではなく、Email Insightsは最も関連性の高い3件の電子メールを、複数の最近の電子メールより上に表示する。Microsoftはこれらの検索結果が表示されるスペースを「intent pane」と呼んでいる。ユーザーはこれを下にスクロールして、探している電子メールがあるかどうか確認することができる。
アプリのインストールが完了すると、ユーザーはOutlookとGmailをセットアップして、両方のアカウントからすべての電子メールを取得するよう促される。ユーザーは受信トレイ、送信済みメール、削除済みメールなどの条件で検索結果を絞り込むことができる。名前、添付ファイルの名前、リンクによる検索も可能だ。
Microsoftによると、検索結果は時間と関連性に基づいて決められるという。Email Insightsは複数のタブ、オートコンプリート、「あいまい人名検索」などの機能も備える。そのため、ユーザーは検索したい文字をすべて入力する必要はなく、スペルミスもアプリが修正してくれる。
「電子メール検索をウェブ検索のようにしたかった」( Parthasarathy氏)
あいまい人名検索などの機能の狙いは、人名の正しいスペルを覚える必要をなくすことで、電子メール検索の「認知的負荷」を軽減することだ。タブ機能も一度に1つの検索しか実行できない制限に対処している。
「アルゴリズムだけでなく、ユーザー体験も重要だ。軽量でウェブ検索と同じように機能する、斬新なブラウザ風の電子メール体験を提供する」(Parthasarathy氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力
NTT Comのオープンイノベーション
「ExTorch」5年間の軌跡