2016年11月、私のAndroidデバイスが壊れた。サンフランシスコに向かうJetBlue航空の便に飛び乗ったときのことだ。この出張は、IT分野で重要な役割を担う人々にインタビューする「CXOTALK」の取材のためで、カンファレンス中にインタビューの予定を6件入れていた。
空港を出てすぐに思い知った。スマートフォンが壊れたということは、ホテルに行くのにUberを使えないし、電話もできないし、インタビュー相手とのスケジュール調整もできないということだと。つまり、お手上げだ。
お亡くなりになった私のデバイスはAndroidだったが、世の中と再接続する最善の道はAppleだと考え、サンフランシスコで「iPhone 7 Plus」を購入した。ずっとアクティブトラッカー(「Fitbit Charge HR」、「Polar M400」、「Polar M600」、そして「Huawei Watch」まで)を使ってきたので、「Apple Watch Series 2」も買うことにした。
あれから3カ月、私はAppleのエコシステムでの生活を楽しんでいる。Apple Watchには、たまにいらいらすることもあるが、プッシュ通知は便利だし、耐水だし、心拍計は正確だ。
Apple Watchでいらいらすることの1つは、Appleのネイティブアプリの機能の少なさだ。例えば睡眠計測機能がないし、Appleは「心拍ゾーン」というコンセプトを意識していないようだ。幸い、サードパーティー製アプリで不足を補えるが。
インストールしたサードパーティー製アプリの1つは「HeartWatch」というものだ。これはApple Watchのセンサデータを収集し、Appleの活動量計アプリより充実した情報を表示してくれる。
数週間前、HeartWatchから私の心拍数が時々急上昇するという奇妙な警告が届くようになった。
警告に気付いてはいたが、異常値のようだったし、複雑なアプリの使い方をちゃんと調べる時間がなかったせいで誤計測があったのだと考えて無視していた。私は愚かにも、心拍数上昇の通知をスパムだと考えたのだ。
だが私は、自分の安静時心拍数が通常より高いことに気づき始めた。日ごろから運動しながら心臓の活動を計測していたので、どういう状態が自分にとっての正常かを感覚的に把握している。
そこで心拍数にさらに注意を払うようにしたところ、値がゆるやかに上がり続けていることに気づいた。驚くほど高くはないが、Apple Watchの心拍数センサからの計測値に特別な注意を払おうと思うには十分な高さだった。
そしてある晩、外食の帰りに歩きながら自分の心拍数を測ると、ゆっくり歩いていたのに異常に高かった。本当に、驚くほどの高さだった。
この段階での疑問は「この計測値は正しいのか?」というものだ。それを確かめるために、私は「Polar M400」と付属のBluetooth対応H7心拍センサを引っ張り出した。Apple WatchとPolarの数値を突き合わせてみたところ、Apple Watchの計測値は信頼できることが分かった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス