Microsoftは「Windows 10」の次期大型アップデート「Creators Update」の一部として、スクリーンを搭載する「Windows 10 IoT Core」端末への「Cortana」サポートを追加する計画だ。
これは、先週深センで開催されたWinHEC 2016でMicrosoft関係者が「Cortana and the Speech Platform」(Cortanaと音声プラットフォーム)というセッションでOEMパートナーに提供した情報に基づいている。
MicrosoftのプリンシパルプログラムマネージャーのMay Ji氏は、同社がPCやデバイスのパートナーに望む新しい「Wake on Voice from Modern Standby」および「Far-field Voice」サポートの利用方法について説明した。両機能のサポートは、2017年春にリリース予定のCreators UpdateでWindows 10に追加される。
Wake on Voice from Modern Standbyは、CortanaがPCをオフの状態から完全に電源オンの状態に起動できるようにする機能で、Windows 10の電源管理機能「Modern Standby」(モダンスタンバイ)をサポートする端末に対応する。Far-field Voiceは、周囲の騒音のある部屋で13フィート(4m)離れた場所から利用しても、Cortanaが正常に動作できるようにする。
Ji氏によると、Windows 10 IoT Core向けCortanaの提供は、米国と英国を対象とする英語版Cortanaから開始され、その後、ほかの言語のサポートが追加されていく予定だという。(過去の例から推測すると)Windows 10 IoT Core向けCortanaの提供は、PCおよびスマートフォン向けWindows 10 Creators Updateの提供から数カ月遅れる可能性もある。
2016年8月上旬にリリースされた「Windows 10 Anniversary Update」で、Microsoftは離れた場所からCortanaでPCを操作する機能の向上に着手した。Windows 10 Anniversaryの「没入的なCortana体験」により、ロック画面でもCortanaを使うことが可能になった。MicrosoftはCreators Updateでこうした機能をさらに強化する予定で、先週より、テストビルド14986をPCで実行している「Windows Insider Program」登録ユーザー向けにそれらの機能の提供を開始している。
一部のMicrosoftウォッチャーはFar-field Voiceのサポート追加により、OEMがAmazonの「Echo」やGoogleの「Home」のような「Windows」ベース端末を構築できるようになると期待しているが、Ji氏は先述したセッションの中で、(たとえWindows 10 IoT Coreを搭載する端末であっても)スクリーン非搭載の端末ではなく、スクリーン搭載端末でCortanaを使えるようにすることがMicrosoftの狙いであることを強調した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス