米最高裁判所は米国時間12月6日、サムスンとAppleの間で長期にわたって争われてきた知的財産権訴訟で、サムスンの主張を支持した。
同裁判所は満場一致で、意匠権侵害に伴う賠償金額は、製品全体ではなく、製品の中の意匠権侵害にあたる部分のみに基づいて算出してよいとの判決を下した。
この判決は、デザインの価値および、ある企業が競合他社の製品の外観を模倣した場合に支払うべき金額を再定義するものだ。現行法では、侵害した製品による総利益を勘案して賠償額を決定してよいとされていた。この訴訟の場合、サムスンは2015年末に3億9900万ドルをAppleに支払っていた。今回の判決に伴い、その金額が減額される可能性が高い。
Sonia Sotomayor判事は法廷意見の中で、6日に判断が下されたのは、「複数の部品で構成される製品について、対象の『製造物品』を必ず消費者に販売された最終製品とするか、それとも、その製品の一部とすることも可能か」という問題のみだと述べた。
同裁判所は、対象となる製造物品は「消費者に販売された最終製品である必要はなく、その製品の一部のみとすることができる」と判断した。ただし、賠償金額の決定方法については言及していない。
この案件は控訴裁判所に差し戻されて、賠償金額の再審議が行われることになる。Appleとサムスンにコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。
GoogleやFacebookなどの企業は、製品全体を基に賠償金を受け取ることを認めればイノベーションが妨げられるとして、サムスンを支持していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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