サムスンは2016年と2017年にフリーキャッシュフローの50%を株主への還元に割り当てることを、株主還元プログラムの全面的な変更の一環として発表した。
同社は2016年に4兆ウォンを配当として支払う見込みで、これは2015年から30%の増加となる。1株当たりの配当は36%増の2万8500ウォンになるという。さらに2017年4月からは四半期ごとに配当を支払う。
残りのフリーキャッシュフローに加えて8000億ウォンが、1月末からの自社株買いに使われる予定だ。買い戻した株式は消却するという。
サムスンは株主還元プログラムを2015年に導入していた。
サムスン株式の50%超は海外の株主が保有しており、同社は配当を増やすよう求められていた。米ヘッジファンドElliott Managementが最も声高で、2016年に入ってからは配当の増加のほか、持ち株会社と事業会社への分社化と後者のNASDAQ上場を求めていた。
サムスンはさらに外部のアドバイザーとも協力し、最適な企業構造を検討しているという。この作業には6カ月かかる見込みで、持ち株会社制を検討するとしている。
サムスングループは現在、各社が互いに株式を保有し合う複雑な構造になっている。これについては、透明性と企業統治の面でたびたび懸念の声が上がっている。同グループを支配する李一族はサムスン電子の株式を直接保有するほか、他の関連会社を通じて間接的にも株式を保有している。
サムスン電子は、新しい取締役を少なくとも1名2017年に任命する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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