Xperia XZは、Android 6.0.1 Marshmallowを搭載した状態で販売される。最新バージョンのOSというわけではなく、「Android Nougat」の方が新しいが、現時点ではほとんどのAndroidスマートフォンで最新と言えるバージョンだ。ソニーはXperia XZにNougatへのアップデートを提供すると確約しているものの、その時期はまだ確定していない。
ソニーはAndroidの上に独自のユーザーインターフェースを載せているが、多くのユーザーが慣れ親しんだAndroid体験を根本から変えてしまうようなものは少ない。Androidの初心者も熟練ユーザーも、慣れるのに苦労はないだろう。それより困るのは、ソニーが大量のソフトウェアをプレインストールすることにこだわり続けている点だ。
同社の「PlayStation」アプリ、「Xperia Lounge」アプリ、「What's New」というアプリ(どれもキュレートされたコンテンツにリンクしているだけのようだ)のほか、Amazonのショッピングアプリ、AVGのウイルス対策ソフトウェアなどがある。腹立たしいことに、これらのアプリは無効にはできるものの、完全にアンインストールすることはできず、画面上で非表示にはできるが、システムファイルが本体の容量を使い続けることになる。自分が使いたいアプリのダウンロードを始める前に、少し時間をかけて不要なソフトウェアを一掃するのがいいだろう。
プロセッサには64ビットのQualcomm Snapdragon 820を採用し、RAMは3Gバイトを搭載。そのため、操作は確かに非常にスムーズに進む。インターフェースをスワイプするときの反応も良いし、アプリの読み込みも速く、「Snapseed」を使った写真の編集もきびきびと動いた。「Asphalt 8」などのゲームの処理も良好だ。ほとんどどんな処理を実行させても、動作が遅くなることはないだろう。
Xperia XZの背面に搭載された約2300万画素のカメラは、かなり良質な写真を撮ることができる。発色は圧倒的というほどではないが、なかなかのものだ。自動モードでの撮影時に全体的に十分な露出が得られる。高解像度のセンサを搭載しているため、画像を拡大したときにもディテールを確認できる。ただし、草やレンガ造りの建物などの微細なディテールは、多少ぼやけて見えてしまう。これはカメラの画像処理が荒いせいだろう。
約1320万画素の前面カメラは広角レンズを採用しており、気恥ずかしい自撮りスティックを使わなくても、1枚の写真に大勢の友達を入れることができる。前面カメラの画像は明るく、かなり鮮やかで、光量の少ない場所で撮影しても画像ノイズはあまり目立たない。「iPhone」と違って、スクリーンをフラッシュとして利用する機能がないので、これはうれしい点だ。
筆者にとって、カメラの主な問題点はインターフェースだ。ハイダイナミックレンジ(HDR)モードは、iPhoneやGalaxy S7なら1回タップするだけで使えるが、Xperia XZではマニュアルモードでしか利用できない。しかも、マニュアルモードにしたうえで設定メニューを進んでいかないと見つからないのだ。風景や夜景などシーンモードは豊富に用意されているが、約2300万画素のフル解像度で撮影しているときは使えない。
撮影モードの切り替えも手間がかかる。動画はUltra HDの4K解像度で撮影できるが、標準の動画モードでは4Kにならず、カメラアプリのメニューを進み、専用の4K動画モードを選択しなければならない。
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