「N高等学校」に通学コース登場--医系コース、留学コースなど“教育プラットフォーム”化

 学校法人角川ドワンゴ学園は10月13日、「N高等学校」において、東京・代々木と大阪・心斎橋で通学コースを2017年4月に開設すると発表した。

ネット上だけでなくリアルの学びの場も提供する
ネット上だけでなくリアルの学びの場も提供する

 ネットを使った通信制高校を展開する同学園だが、リアルの学びの場も提供する。定員はそれぞれ200名まで。中学卒業(見込)者、高校在籍経験者、高校転学希望者に加え、すでにN高等学校に在籍している生徒のコース切り替えにも対応する。授業料は、週5日コースが83万5700円、週3日コースが61万9700円、土曜日のみの週1日コースが40万3700円。

 通学コースは、「学校に通って勉強したい」というニーズに応えるとともに、“やりたいこと”が明確でない生徒に幅広い学びを提供すべく新設したもの。一般的な集団授業は実施せず、ネットの利点を生かし、各生徒の学習スピード合わせた授業を受けることができる。1クラス40人ほどを想定し、3人の担任を配置して生徒のサポートに特化する。また、教材はMacBookが支給される。

生徒それぞれの理解度がバラついてても同一の授業を展開するしか無かった集団授業と異なり、ネットを使ってそれぞれの生徒に最適化された授業を受けることができる
生徒それぞれの理解度がバラついてても同一の授業を展開するしか無かった集団授業と異なり、ネットを使ってそれぞれの生徒に最適化された授業を受けることができる

 高校卒業資格取得に必要な通常の授業は、ネットによる映像授業を受けることで、生徒それぞれの学習ペースに合わせて勉強を進めることができる。一般的な集団授業の場合、内容が統一されているので理解が早い生徒には退屈な授業となり、逆につまづいてしまった生徒は授業に置いていかれる場合が多いが、ネットの活用でこの問題を回避する。

 また、生徒自身が進みたい目標に合わせた課外授業「N 予備校」では、各業界のプロフェッショナル講師陣による大学受験講座、プログラミング、文芸小説、ゲーム、アニメ、ファッションなどの多様なプログラムを用意。通学コースのメリットとして、つまづいた箇所は、キャンパスの講師が直にサポートする。

 リアルの場を生かすため、バイリンガル講師による少人数の会話授業も実施する。実践的な英語・中国語を学び、話す、読む、書く、聞くを含めたトータルな外国語学習を実現し、初心者レベルから、中国語検定3級、TOEFL iBT70点、英検2級取得を目指す。

 そのほか、中室牧子氏、夏野剛氏、堀江貴文氏、田原総一朗氏、まつもとゆきひろ氏の5名特別講師として迎え、毎月異なるテーマでグループワークする特別授業「スペシャルN」を実施。情報収集、問題設定、議論から、最終的にはプレゼンテーションを実施する。そのほか、生徒自身が問題提起から考え、1年かけて解決策、それの実行、成果発表を行う「プロジェクトN」も実施する。

特別講師陣
特別講師陣

 カドカワ代表取締役社長の川上量生氏は、「通学コースは従来の高校にない仕組みを取り入れた。現代にマッチしたメインストリームを提供していると思っているが、教育の世界は革新のスピードが遅く、ネットやITなど世の中の動きに追いついてない部分がある。そこを我々が埋めていく」と述べた。

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