10月4日~10月10日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleの主力製品であるiPhoneは、常にAndroidとの間で、シェア、スペック、ソフトウェアの機能、アプリストアなどで競争をしてきた。AndroidはGoogleが主導するモバイルOSであるが、これまで同社のフロントに立ってAppleと対峙してきたのは、韓国のSamsungであり、そのフラッグシップモデルGalaxyシリーズであった。
9月初頭に発売されたGalaxy Note7は、その画面サイズ、ペンでの快適な操作、そしてプロセッサなどのスペック面で、その時点で最高峰のスマートフォンとして登場した。
ところが、バッテリの加熱や発煙・発火などの問題に見舞われ、リコールとなり、交換となった。原因の検証もそこそこに販売と交換を再開したが、その交換デバイスも発火したことから、SamsungはGalaxy Note7の生産・販売を終了することを決めた。
同社は回収にかかるコスト、未来の販売から得られる収益に加え、それまで築いてきたGalaxyブランドの失墜は免れない。
また、米国内では、一度認定を取り消されていた対Appleのデザイン特許に関する裁判において、Appleに有利な判断が下され、Samsungに対して1億1960万ドルの賠償金を再び求める判決が、控訴審裁判所で出された。この認定には、スライドしてロック解除、オートコレクトの2つのデザインに関する特許の有効性が含まれる。
Galaxy Note7の問題、そしてデザイン盗用の再認定は、スマートフォン最大の市場の1つである米国でのSamsungの地位を失わせるには十分な出来事として、記憶していた方が良いだろう。
さて、Googleは10月4日、サンフランシスコでイベントを開き、「Made by Google」ブランドのデバイスを発表した。Amazon対抗の音声デバイスGoogle Home、連携可能な無線ルータGoogle Wifi、そしてGoogleブランドのスマートフォンPixelとPixel XLがお目見えとなった。
Googleがより主体的に、ユーザー体験をデザインする意思表示を示したことは、Android陣営にとって歓迎すべきことだ。ただ、時を同じくして、あるいはこれを見越してか、Androidスマートフォン最大ブランドの凋落があった。
Appleは、ソフトウェアやアプリのエコシステムではGoogleと対峙してきた。ハードウェアに関しても、今後はSamsungからGoogleへと対立軸が変化していくのだろう。短期的には、これまでハードウェアを作り上げてきたAppleが有利とみている。
アップル、クラウドの部門とリソースを統合か--グーグル、アマゾンに対抗(10/7)iPhone 7の在庫状況はまだまだ落ち着かず、新モデルを手に入れるに至っていない人もいるかもしれない。しかし、すでに次世代デバイスの話題で、情報が動き始めている。
iPhoneは、長らく高精細液晶ディスプレイを採用しており、最新のiPhone 7では、明るさやコントラストに加えて、発色性能を高めている。一方のAndroidスマートフォンの多くは、有機ELディスプレイへと移行済みだ。発色、明るさ、消費電力などの面でメリットがあるからだ。
Appleも、Apple Watchには、高精細有機ELディスプレイを採用し、Apple Watch Series 2では従来の製品と比べて非常に明るくなり、炎天下でサングラスをかけた状態でも文字が読みやすいほどに改善された。
iPhoneへの有機EL採用も、iPhone 7の登場以前からうわさされていたが、iPhone 7では見送られ、次期iPhoneでの採用に注目が集まっている。その供給元となりそうなのが、日本のシャープだ。
シャープは9月30日、有機EL生産に574億円を投資。2018年6月までに稼動開始するとしている。このタイミングでは、2017年9月には発売されるとみられる次期iPhoneにはマッチしない。
ディスプレイに続いて、モバイルデバイスの重要な要素となっているのがプロセッサだ。iPhone 7にはA10 Fusionプロセッサが搭載され、高速コアと省電力コアの組み合わせにより、パフォーマンスとバッテリ持続時間の両立を狙っている。
処理能力は、2015年のiPad Proに搭載されたA9Xを凌駕する面もあり、テストによっては、iPhoneの方がiPadより高い処理性能を示す逆転状態が起きている。おそらくそれを是正するA10Xプロセッサが登場するのではないかという予測は、これまでのAppleのプロセッサファミリを振り返れば、非常に容易な話だ。
アップル、次期「iPhone」への有機ELディスプレイ供給でシャープと交渉か(10/4)全てのディスプレイ付きのMacには、ビデオ通話に欠かせないFaceTimeカメラが内蔵されている。しかしこのカメラとマイクは、簡単な偽装でその様子を傍受できるという。
セキュリティ企業SynackのPatrick Wardle氏がVirus Bulletinカンファレンスで発表した内容によると、FaceTimeやSkypeなどのビデオカメラを使用するアプリの起動状況を調べれば、ユーザーに気づかれずにビデオの内容を傍受できるという。
これらのビデオ通話アプリを使っている時、すでにMacのFaceTimeカメラが動作中であることを示すランプが点灯しているからだ。
現在のところ、そうした手法を用いたマルウェアは発見されていないが、モバイルデバイスも含めて、あらゆる製品にインカメラが搭載される時代、攻撃者はより簡単に、重要な情報を手に入れることができる可能性を意識しておくべきだろう。
Macのウェブカメラを悪用した傍受の手法が明らかに(10/7)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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