サムスンにとって、かなりひどい2カ月だった。主力の「Galaxy Note7」が、発売から8週間も経たないうちに生産終了となったのだ。しかし、敗者がいるところには勝者もいる。
調査会社のApteligentが発表したデータによると、Note7の自主交換以降、販売が特に伸びたスマートフォン2機種はGoogleの「Nexus 6P」とLGの「LG G5」で、1日あたりの普及増加率はそれぞれ8.5倍と2.1倍になったという。
しかし、サムスン自身もそれほど不調というわけではなく、「Galaxy S7」と「Galaxy S7 edge」の普及増加率は約2倍になっている。これは、消費者が依然としてサムスンブランドに信頼を寄せている証だ。
同様に、「HTC 10」の普及増加率も2倍になっている。
それよりも気がかりなのは、Note7の普及率が過去最高になっていることを示すデータだ。交換後の製品も複数が爆発したというニュースが報じられた後も、普及率は上がり続けており、米国時間10月9日には0.35%弱でピークに達している。
サムスンにとって今後のカギを握るのは、Note7の影響がGalaxy S7およびGalaxy S7 edgeの販売に暗い影を落とすかどうかだ。現時点で、これらのスマートフォンの普及率は力強いが(下のグラフで、群を抜いて高い普及率を示しているのがこれら2機種だ)、購入者が両デバイスに対する信頼を失い始めると、サムスンは苦境に立たされるおそれがある。
もう1つの疑問点は、Appleがこの件からどの程度の恩恵を受けているかだ。「iPhone 7」が発売されたばかりということもあり、Appleにはこれ以上ない絶好のタイミングとなった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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