1~6歳児の保護者を対象としたイーランチの「親と子どものスマートフォン・タブレット利用調査結果」(2014年12月:PDF)によると、親の利用時間が長くなるほど1日1時間以上スマホを利用している子どもが増える。親のスマホ利用習慣は、子どもの利用習慣に直接影響を与えることが分かっているのだ。
これは未就学児の例だが、子どもはいくつになっても保護者の行動をよく見ている。子どもは保護者の行動を真似ることが多く、少なくとも大きな影響を受けている。子どもに個人情報や顔写真をばらまかれたくないのであれば、保護者も子どもの写真の取扱いにもう少し慎重になるべきだろう。
とは言え、やはりSNSでなければ見てもらえない相手などに、子どもの写真を見てもらいたいことなどもあるだろう。そのような場合は、写真の公開範囲を友だち限定にしたり、子どもの実名を書かないようにするなどの配慮が必要だ。
通園・通学先が特定されないようにしたり、自宅の正確な位置がわからないようにチェックインや写り込みに気をつけることも大切だ。当然、子どもの友達の顔写真の取扱いも気をつけるべきだろう。将来、子どもが困りそうな裸などの写真は公開すべきではないことは言うまでもない。
「子どもたちがキス動画などを公開していたら心配」「炎上して将来を棒に振らないか心配」という保護者は多いだろう。彼らにそのような写真をばらまかないよう指導するとともに、保護者自らも子どもの不利益になる情報をばらまいていないかを、もう一度見直すときではないか。親子でSNSに公開しても良いこと、良くないことを話し合うきっかけとしてほしい。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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