Appleは年次開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)2016」で、「iOS 10」の新機能を数多く発表した。「Messages」アプリにも楽しくインタラクティブな機能が追加される。Messagesアプリの新機能は、ふざけた自撮り写真を親友に送るときや、ドッグスポッティング(知らない犬を見つけてその場所や写真を共有する遊び)をするときに楽しい使い方が増えるものだが、実用的で便利なツールもいくつか追加される。以下で紹介するMessagesの新機能を見れば、「Snapchat」派の人も考えを改めるかもしれない。
もちろん、実際に透明(インビジブル)なわけでもないし、インクを使うわけでもないが、テキストメッセージにちょっとした楽しい謎という味わいを加える機能だ。この機能を使うと、メッセージ(テキストや写真)がモザイク状のぼやけた画像になり、受信者が吹き出しをスワイプすると初めて見えるようになる。
筆者はメッセージが表示されるときの印象的な効果を気に入っているが(安っぽいバナー表示のようだ)、「職場閲覧注意」に当たるような内容を隠して送信する以外に、実用的な使い方があるのかどうかは疑問だ。個人的には、恥ずかしいメッセージを隠して送るという使い方はしないが、そういう使い方をするとしたら(ここでは判断を控えよう)、満員のバスで誤ってメッセージを開いた場合に恥をかかずに済むという効果はあるかもしれない。
現実の生活では、人が言ったことに対して、うなずいたり笑ったり、親指を立てたりして同意を表すことができる。Messagesでそれと同じような感情表現を可能にするのが、TapBackだ。単に「OK」と返信を打つのではなく、メッセージをタップして親指やハートのマークなどで答えることができる(Facebookの「Reactions」に似ている)。筆者はメッセージの打ち過ぎについて悩むことがよくあり(既読を伝えるためだけに返信すべきだろうか、返信しなくてもわかってもらえるだろうか、など)、TapBack機能がそんな心配を見事に解消してくれるのはありがたい。
ずらっと並んだ絵文字の候補をスワイプしていきながら、ちょうどいい絵文字を探すのは、時間がかかるものだ。だが、もうその必要はない。Messagesはテキストを解析して、絵文字に置き換えられる言葉をハイライトするようになる。さらに嬉しいことに、絵文字の大きさが3倍になった。筆者は絵文字を使うのが大好きだが、拡大表示するのは嫌なので、この機能は大歓迎だ。
手書きのメモは、テキストメッセージにはできないような形で、書き手の気持ちを伝えることができる。Digital Touchは、手書きのメッセージを薦めることでそのギャップを埋めようとする機能だ。「ありがとう」と手書きして、それをメッセージとして送信するだけでもいいし、まず写真や動画を撮影してから、その上に「ありがとう」ときれいに手書きするのもいい(Snapchatのような使い方だ)。筆者は、メッセージにアニメーションGIFや絵文字の連続を使う方が好きなのだが、好みは人それぞれだろう。
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