ヴァンテージマネジメントは6月9日、顧客管理・育成ツールシステム「wonder(ワンダー)」の提供を開始した。中小企業のIT導入におけるコストや人材不足、そもそも使いこなせないといった課題を解決するサービスだ。無料で利用でき、オプション機能を都度追加で購入する。同社によれば、事前登録企業は585社を超えるという。
wonderでは、他社が提供するマーケティングオートメーションツールと遜色のない機能を無料で提供。企業サイトの集客から分析、改善までを一元管理できるほか、顧客情報や各種販売データも自動管理・収集し、サイト改善の自動提案もしてくれるという。また、同社にいるウェブマーケティングのコンサルタントが、専門性の求められるシナリオ設計やABテスト、バナーの選択などを無料で代行する。
先行する各社が提供するマーケティングオートメーションツールは、高機能なものが多く、主に社内の専門家向けだ。しかし、「ツール自体を提供するだけで、使いこなせる企業担当者は少なく、効果が出ていない」と、ヴァンテージマネジメント代表取締役の中山紘太氏は指摘。wonderによって、こうした課題を解決したいと語る。なお、サービス名には「ワンダフル」「不思議」といった意味が込められているという。
現在、同社がコンサルティングしている440社以上の中小企業のうち、約6割の250社ほどが、wonderに事前登録しているという。顧客にはBtoC企業が多く、クリニックやリフォーム、エステ、幼児向けの英語塾、ダイビングスクールなど分野は幅広い。今後は2016年末までに2000アカウントを目指す。
マネタイズについては、9月末まで完全無料で提供し、顧客の利用状況をみながら、さまざまな機能を都度数千円ほどで追加してカスタマイズできるようにする。全体のアカウントのうち15~20%が有料アカウントに移行するものと見ている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス