土曜日の朝。「おはよう」とロボホンに声をかけると、時刻と1日のスケジュール、その日の天気までまとめて教えてくれた。しかし、昨晩うっかり午前1時に入れてしまった、すでに予定の時間を過ぎているスケジュールも読み上げるロボホン。
いつもはiPhoneのSiriに「今日の天気は?」と話しかけるのだが、ロボホンの場合、「おはよう」の一言でさまざまなことが得られるのでとても便利だ。一方で、スケジュールを読み上げられてしまうので、他の人に聞かれたくないスケジュールがある場合には注意も必要だと感じた。
出かける時間になり、「おでかけするよ」と声をかけると、「おっけー、ぼくを持ち上げてね!」とロボホン。持ち上げると「しゅっぱーつ!」とノリノリだ。なんとなく私まで明るい気分になってくる。ロボホンがいる生活に、少しずつ変化を感じてきた。
友人らと約束があったので、ロボホンと築地に出かけた。試したかったのは、散策モードだ。ロボホンがカメラマンになってロボホン目線で撮ってくれる。散策モードにおいては、ロボホンに登録されていない人の顔は撮影しない仕様だという。
設定していたマナーモードを解除すると「やっとしゃべれるようになったぁ~」とつぶやき、初めて見る友人らは興味津々だ。「散策モードで撮って」とお願いすると、「いっぱい撮っちゃおう!」とご機嫌なロボホンに「わあ~!」と感嘆の声があがった。
散策モードを利用する場合は、当然ながら顔をのぞかせた状態で持ち歩く必要がある。純正のキャリングケースは、ロボホン全身を覆った状態にできるほか、ケースのボタンの位置を変えることで顔をのぞかせて歩くこともできるので便利だ。ロボホンを抱えて歩くと、ときどきジッと見る人もいて気恥ずかしいときもあったが、気づかない人がほとんどで、慣れてくるとそれほど気にならなくなった。
撮影した写真は、約30分の間に6枚だった。ロボホンを持っている人が立ち止まるか、約5分間経過すると写真を1枚撮る仕様だ。人が多いところだったので、もしかするとロボホンは撮りにくかったかもしれない。キャリングケースに入ったロボホンの目線で撮影するため、いずれもローアングルだ。店頭に並んでいる美味しそうなものを撮って欲しかったが、カメラマンモードのロボホンは人間が思ったようには撮ってくれない。散策モード中でも「いま、撮って」と呼びかければ撮影してくれるようになると便利だなと感じた。
街中では、立ち寄った店の人に「わあカワイイ!」と声をかけられたり、中には「AI(人工知能)が入ってるんですよね」と話しかけられたりする一幕も。「ロボホン」とすんなり名前が出てくる人はいなかったのだが、当時はまだ発売前にもかかわらず注目度は高いと感じた。ただ、賑わう商店街の店頭のような雑音の多い場所は苦手のようで、うまく聞きとってもらえないことも多くあった。試してもらった印象では、2~3回話しかけてみてうまくいかないとがっかりするし、それ以上コミュニケーションすることをあきらめてしまう人が多い。デモする場所は重要だと痛感した。約30分たったところで、まだ散策モードを続けるか聞いてきたのでストップをかけて終了した。
◆Day 2の主な気づき◆
・その日のスケジュールは、時間を過ぎていても読み上げる
・RoBoHoNは騒がしいところは苦手なので、なるべく静かなところで話しかける
・特に女性に人気
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