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シャープ2016年3月期は2559億円の最終赤字、次期社長は鴻海から - (page 2)

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 「デジタル情報家電だけが赤字を出している。だが、一昨年から欧米でのテレビ事業をブランドビジネスへ移行したことで赤字が止まっている。テレビ事業も黒字になっていくだろう。“RoBoHoN(ロボホン)”や“AQUOSココロビジョンプレーヤー”などのAIoT(AI×IoT、モノの人工知能化)機能を搭載した製品、“蚊取空清”などの白物家電、新興国向けローカルフィット製品など付加価値と利便性の高い、人と家電の新たなつながりを提案していく」(高橋氏)

 エネルギーソリューションの売上高は前年度比42.1%減の1568億円、営業損失は114億円悪化の184億円の赤字。国内の住宅用、産業用需要が減少した。第4四半期(2016年1~3月)にポリシリコン長期契約単価差の追加引当として77億円を計上したことも影響し、赤字となった。

 「住宅用クラウド蓄電池システムの新製品を発表するなど、ソーラーエネルギーと蓄電池をベースにHEMS(家庭エネルギー管理システム)や省エネ家電などの製品とクラウドを連携したサービスを提案していく。海外のソリューション事業の強化している」(高橋氏)

 ビジネスソリューションの売上高が3.5%増の3551億円、営業利益は前年度比14.1%増の358億円。「複合機やディスプレイを核としたソリューション事業で安定した利益を確保。ロボティクス事業の強化を図り、ソリューション事業をグローバルに展開していく」(高橋氏)

 電子デバイスの売上高は5.0%増の4900億円、営業利益は2.2倍の14億円。「カメラモジュール事業では、カラー監視カメラや各種センサで付加価値領域へのシフトを進めている。今後、カスタマイズ能力とセンシング技術を核として、ソリューションの強化を図る」(高橋氏)

 ディスプレイデバイスの売上高は前年度比14.9%減の7715億円、営業利益は991億円減の1291億円の赤字となった。中国スマートフォン向けパネル、テレビ用大型液晶パネルの販売減と価格下落が影響。一部工場の稼働調整もマイナスに影響した。

 関連して高橋氏は「1291億円の赤字のうち半分強が在庫の評価方法の変更に起因しているもの。現在、PCや車載などの中型液晶パネル領域での強化、フリーフォームディスプレイを核とした高付加価値アプリの創出、IGZOやLTPSといった技術を活用した有機ELディスプレイの技術開発の促進などの独自技術を最大限に生かした高付加価値パネルの拡大に取り組んでいる。中型液晶パネル領域の事業拡大による収益構造の変革を図り、収益の安定化を目指す」と解説した。

 「ボラティリティの高いボリュームゾーンのスマホ向け、コモディティ化が進むテレビ向けの領域を減らし、安定市場の車載、産業機器向けなどの中型液晶や新規事業にシフトする。これは鴻海とのシナジーが生かせる部分でもある。スマホ向けについては、コストダウンを進めて、標準モデルを中心に販売していく」(高橋氏)

 高橋氏は「当社は依然厳しい状況にあるが、引き続きさまざまな構造改革の手を打ち、経営再建に邁進していく」と語った。

 2016年度の連結業績見通しについては、鴻海精密工業グループとの戦略的提携に伴うシナジー効果など具体的な算定が困難なことから、出資完了後に速やかに公表するとし、今回の公表は見送った。3月末時点での自己資本比率はマイナス2.7%と、一時的に債務超過に陥っているが、鴻海からの出資で改善されることになる。

ディスプレイはポートフォリオを変更する
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