Advanced Micro Devices(AMD)は、中国のサーバ市場と、現地IT企業との合弁事業が、今後数年にわたって成長をもたらしてくれると期待している。
複数の市場で幾度も再建策を迫られ、困難な状況に直面してきたAMDは、事前の予想を上回る2016会計年度第1四半期(3月26日締め)決算を発表した。
ただし、売上高は8億3200万ドルで、純損失1億900万ドル(1株あたり14セント)を計上した。非GAAPベースでは、1株あたり12セントの損失だ。前年同期の売上高が10億3000万ドルだったことは言っておくべきだろう。
AMDの最高経営責任者(CEO)を務めるLisa Su氏によると、同社は勢いを増しており、グラフィックスおよびコンピューティングチップでシェア確保を目指しているという。PC市場における激しい競争は興味深いが、真に注目すべきは、THATIC(Tianjin Haiguang Advanced Technology Investment:天津海光先進技術投資有限公司)との合弁会社設立と、その合弁会社に対する高性能プロセッサとシステムオンチップ(SoC)関連のライセンス供与だ。
THATICとの契約は2億9300万ドル規模で、支払いは複数年にわたる。AMDとTHATICは中国のサーバ市場向けにSoCを開発する。THATICとの合弁事業にグラフィックスプロセッサは含まれない。
Su氏は次のように述べている。「われわれは、AMDのデータセンターサービスに対する顧客の強い関心が新たなデザインウィン(製品への採用)につながり、2017年以降、収益性の高い売上増加をもたらすことができると期待している」
さらに、AMDとTHATICの合弁事業ではサーバ市場向けx86チップも製造する。これは独占契約ではなく、AMDは同様の契約を複数計画している。AMDは、同社のx86チップ(開発コード名「Zen」)をサーバ向けに提供できるとみている。
AMDは中国のサーバ市場でシェアを獲得できる技術を保有しているが、現地のパートナーが必要だったというのがSu氏の考えだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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