サイズこそ小型だが、AppleはiPhone SEで機能の出し惜しみはしていない。iPhone SEはiPhone 6sのほぼすべての機能を備える。以下のイタリック体で記載された機能は、iPhone 5s以前のモデルから乗り換える人にとって注目すべきアップグレードだ。
iPhone 6sにあってiPhone SEにない機能は、比較的少ない。スクリーンの性能が劣る(iPhone SEの方が小さく、解像度とコントラスト比も低い)という明白な違い以外では、iPhone SEの方が自撮りカメラの解像度が低く、128Gバイトストレージモデルが用意されておらず、「3D Touch」が非搭載だ。
現実世界で使うときに、それらの違いがどのような形で現れるのかを見ていこう。
筆者は、iPhone SEを持ったときに指がスクリーンとホームボタンに当たる位置を気に入っている。これは、電車に乗り遅れそうなときに走りながら片手で使えるスマートフォンだ。混雑した地下鉄の車内で立った状態で使えるスマートフォンだ。さっと取り出して、こっそり写真を撮影できるスマートフォンだ。ジムで運動するときにも使いやすいスマートフォンだ。
7時間のフライト中、座席に座った状態で使うのに適したスマートフォンではない。スマートフォンですべての仕事を処理する人に向いているスマートフォンでもない。
スクリーンを押す強さに応じてコンテキストメニューを表示する3D Touchが搭載されていないことについては、筆者は気にしていない。3D Touchが「iOS」においてもっと重要な機能なら、関心を持っただろう。だが、現状では便利な機能ではない。筆者はその存在すら忘れていた。iPhone SEに3D Touchが搭載されていなくても喪失感はない。
Appleによると、バッテリ持続時間はiPhone 6sより長く、特にウェブ閲覧の時間(iPhone SEの12~13時間に対して、iPhone 6sは10~11時間)と動画再生(iPhone SEは13時間、iPhone 6sは11時間)でその違いが顕著だという。米CNETでは今もバッテリ消費テストを実施しているところだが、筆者が普段どおりに使った限りでは、筆者の小型スマートフォンに対する期待を裏切らない性能を発揮し、平均的な1日を余裕で乗り切った。
iPhone SEをある程度使っていると、カメラの性能の高さに気づく。その速度と機能はiPhone 6sのものと全く同じであり、より新しくて、はるかに高価なサムスン「Galaxy S7」シリーズを除けば、今でも市場で最高のスマートフォンカメラだ。
古いデザインは今も魅力的で、すべてを備えており、持ちやすさという点では、より丸みを帯びた新しいiPhoneデザインより上かもしれない。バッテリ持続時間も堅実だ。それでも足りないという人がいるかもしれないが、うれしいことに、バッテリケースがわずか30ドルで手に入る。そう、iPhone SEでは古いiPhone 5/5s用のケースやアクセサリのほとんどを使用することができる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果