実を言うと、筆者はiPhone SEの問題点を見つけるのに苦労している。もちろん、スクリーンサイズは別だ。あの小さなスクリーンで文字を入力するのは、やはり変な感じがする。iPhone 5sのオンスクリーンキーは昔からずっとこんなに長細かったのだろうか。筆者は頻繁にキーを押し間違えたり、入力ミスをしたりしている。アプリを使うときは、目を細めて画面を見ている。ディスプレイは輪郭がはっきりしているが、大型のiPhone 6sやiPhone 6s Plusほど鮮明ではない。古いiPhoneを魔術師のようなエンジニアに分解してもらい、最高のプロセッサを搭載してもらったように感じることがよくある。
しかし、スクリーンサイズにショックを受けるのは、スクリーンが比較的大きいiPhone 6やiPhone 6sからiPhone SEに乗り換えたユーザーだけだ。iPhone SEを購入しようというユーザーに、そういう人はいないだろう。iPhone SEは、既存の小型スクリーン搭載iPhoneを今も使っていて、代替製品を待っていた人に最適なモデルだ。iPhone 5sやそれ以前のモデルから乗り換えたユーザーは、iPhone SEの方がはるかに速いと感じるだろう。また、カメラの性能も段違いで、バッテリ持続時間も長い(たとえ新品のバッテリが搭載されていることだけが理由だとしても)と感じられるはずだ。もちろん、ちょっとしたうれしいアップグレードとして、常時オンのHey SiriやLive Photos、Apple Pay(対応国のみ)、自撮り用のスクリーンフラッシュなど、古いiPhoneにはない機能が多数搭載されている。
サイズの大小に関係なく、筆者はスマートフォンの画面を見つめている時間があまりにも長い。
7歳の息子は、筆者がいつもスマートフォンを使っていることを快く思っていない。パパは何よりもスマートフォンを愛している、と息子は冗談を言う(それを聞くと悲しくなる)。小さなスマートフォンにしたら見る頻度が減るのではないかと思ったが、実際はそうならなかった。前より目をこらして、小さなスクリーンを凝視するようになっただけだ。問題はスクリーンサイズではない。ライフスタイルの規律だ。しかし、このことは、筆者がスマートフォンでどれだけ多くのことをやっているかを示している。誰もがスマートフォンで非常に多くのことをやっている。
iPhoneのスクリーンが大きくなったことは、多くの人が歓迎した。筆者もその1人だ。しかし、大画面のスマートフォンは万人向けではない。少なくとも、ユーザーには選択肢がある。自分に合ってさえいれば、サイズの大小は関係ない。iPhone SEを何人かに見せてみたところ、小型サイズを素晴らしいと言う人もいれば、ばかばかしいほど小さいと言う人もいた。これは個人の判断だ。スマートフォンで読書をする人もいるし、ジムに持って行けるくらい小さなスマートフォンの方が好みという人もいるだろう。ポケットが大きな服を着ている人もいれば、小さなバッグを使っている人もいる。あるいは、子どもに使わせる人もいるかもしれない。小さな画面の文字は読めない人もいるだろう。それがスマートフォンの現状だ。つまり、内部はほぼ完璧の域に達しており、外側のデザインと快適さが重要になっている。iPhone SEは少なくとも小型スマートフォン分野において、一切妥協のない素晴らしい選択肢だ。
ただ、自分としては、iPhone 6sを使い続けるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果