3月23日~3月28日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleの新製品発表会から1週間が過ぎ、製品に関する詳細が伝わってきている。この原稿でも、その記事をまとめていくので、全貌をつかんで頂く際に役立てていただければと思う。
Appleは今回、iPhone SEの投入で、9月と3月という年2回のiPhone発売のサイクルと、3種類の画面サイズで同等の性能を持つモデル展開という「2つの戦略」を導入する。これまで、年1回、ハイエンドのスマートフォンを投入する「だけ」だったAppleの根幹をなす製品に対する初めての試みだ。
iPhone SEは「Special Edition」の略とも言われているが、先進国での小型iPhoneのニーズ、新興国でのより価格の安いiPhoneの提供、そして、iPhoneへの入門機としての役割という「特殊任務」を負う。ピタリと成長が止まったiPhone販売台数を刺激できれば、任務を果たしたと言えるだろう。
加えて、iPad Pro 9.7インチモデルは、明確にPCのリプレイスをうたい、低迷するiPad販売台数へのテコ入れを目論んでいる。筆者もこの原稿を、iPad Pro 9.7インチとSmartKeyboardを使って書いているが、「ワークフローのアプリがすべて揃っていれば」という条件付きで、その役割は果たしてくれている。
ただ、PCのリプレイスを明確にうたうことは、AppleのMacラインアップに対する影響が生じる。MacBook Airの半分程度の価格で、本当に同じことができるようになるのであれば、既存のラインアップの再編成、すなわち、より特徴的かつハイエンドに振ったラインアップへと変化させる必要があるだろう。
既にヒントとなる製品は、ちょうど1年前に登場したMacBookだ。MacBook Airがラインアップに残るのか、あるいはMacBookと同様の超薄型のスタイルへ刷新されたMacBook Pro 13インチ、15インチへと統合されるのか。
いずれにしても、Macの選択肢を狭めずに、ラインアップのシンプル化を図ってほしいものだ。
アップル、より薄型の「MacBook」13インチと15インチモデルを7月までにリリースか(3/23)iPhone SEは4インチのディスプレイとiPhone 6sの性能を併せ持つスマートフォンだ。必ずしも「最新」と言うべきではないだろう。3D Touchや光学手ぶれ補正、高速なTouch IDセンサ、そして128Gバイトのストレージオプションは盛り込まれておらず、スペックも2015年モデルに準拠しているからだ。
筆者も1週間使った結果のレビューをCNET Japanに書いた。コンパクトなサイズが魅力の反面、大型化したスマートフォンのディスプレイに慣れてしまっていると使い方はまた変わってくる。
「iPhone SE」の第一印象--「iPhone 6s」と同等のスペックが4インチボディに(3/23)iPad Pro 9.7インチモデルは、iPad Air 2に対して画面サイズから厚さ、重さが据え置かれ、SmartConnectorが用意されただけではない。同時に、12.9インチのiPad Proに対しても、ただ画面が縮小しただけではなかった。
主要な新しい機能/デザインは、ローズゴールドの追加、Apple SIMの内蔵、256Gバイトオプションの登場(12.9インチモデルにも追加された)、Ture Toneディスプレイ、そして4Kビデオ撮影に対応する1200万画素カメラ、加えてカメラの出っ張りもある。
今のところ、Appleが言うPCの代替としての存在感が一般的なものかは分かっていないが、少なくとも、快適に原稿を書いて送ることはできる。プレゼンテーションを作ったり、ビデオ編集をしたりすることもできた。
今後Appleは、アプリをラインアップを訴求するだけでなく、PCユーザーに対してiPadへ乗り換えるよう促す、なんらかのマーケティング施策が必須だ。そのカギが何になるのか、もう少し注意深くiPad Proを使いながら考えてみたい。
9.7インチ「iPad Pro」、背面カメラは突起状--机に置いた作業で妨げになることが懸念される設計に(3/23)FBIは、Appleに対するサンバーナーディノ事件の犯人のiPhoneへのアクセスに成功した。AppleはiPhone SEとiPad Proを発表したイベントの翌日、3月22日に裁判所での聴聞を控えていたが、イベント当日の3月21日に、この聴聞もキャンセルされていた。これ以上Appleに頼まなくても良くなったからだ。
FBIがどのような方法でiPhoneのロック解除に成功したのかはこれから明らかになるが、専門家の間では、NANDコピーや脆弱性を突く方法、そしてチップそのものへの化学処理とレーザー照射などの手法が考えられてきた。また、イスラエルの企業CellebriteがFBIに協力しているとも報じられた。
結果として、Appleは「バックドアになる」と批判してきたソフトウェア開発を強制されることはなく、「顧客のデータを守る」という宣言に背く行動を取らずに済んだ。ただ、実際にiPhoneのデータへのアクセスが可能になったことで、「顧客のデータを守れたのか」という疑問にもつながる。
「iPhone」ロック解除問題でイスラエルの企業CellebriteがFBIに協力か(3/24)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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