LINEは3月10日、全国のスマートフォン(iPhone/Android)を所有するユーザーに対し、ニュースサービスの利用に関する意識調査を実施したと発表した。
調査期間は、2016年2月26日~29日。調査対象は、全国13~69歳男女のスマートフォンユーザー。サンプル数は、1682名。調査には、コロプラのスマートフォン向けネットリサーチサービス「スマートアンサー」を利用している。
調査結果によると、ニュース閲覧時、主に利用する媒体/デバイスについての質問では、スマートフォンとテレビは、すべての年代で利用率が高く、全体平均(スマートフォン:84%、テレビ:61%)との各年代の利用率に大きな差が見られないことから、この2つのデバイスが、現在のニュース閲覧媒体/デバイスの主役となっていると言えるという。一方で、PCと新聞は、年代が若くなるほど利用率が下がる傾向が見られ、年代間で大きく差が開いている結果となった。
スマートフォンで利用するニュースサービスについての質問では、全体で「Yahoo!」が49%と最も高く、「LINE」が23%と続いた。年代により使用するサービスの傾向が異なり、20代以下は「LINE」をはじめとしたSNSとまとめ系サイトの利用率が高く、年代が高くなるにつれて「Yahoo!」や「SmartNews」の利用率が高まる傾向が見られる。
特に、スマホネイティブ世代と呼ばれ、インターネット上のさまざまな情報やサービスの取得をスマートフォンだけで完結させることが多いと言われている10代においては、「LINE」やそのほかのSNSの利用率が「Yahoo!」と肩を並べている。ニュース閲覧チャネルとして、コミュニケーションサービスと情報ポータルサービスが同列に並ぶという新たな情報取得のスタイルが顕在化している状況が見て取れる。
同調査では、スマートフォンで使用するニュースサービスとして「LINE」が10代で1位、20~50代では2位となった。
ニュースに対する考えについての質問では、全年代に共通する傾向として、ニュースを見ること自体を楽しんでいる(33%)、一方、シンプルで短いニュース本文が好まれ(35%)、厳選されたニュースを読みたい(25%)など、効率的にニュースを閲覧したいと考えられていることがわかった。
一方、ニュースに対する考えを年代ごとに比較すると、利用媒体/デバイス、利用サービスと同様、年代間に差が開く項目が見られた。特に差が大きいものは「ニュースを見ること自体が楽しい」と「自分でニュースを見に行くより定期的に配信されるほうが楽だ」の2項目で、10代および60代と、30代を比較するといずれも10ポイント前後の開きが見られる。
30代、40代のミドル層は、自らに必要なニュースを積極的に探し、楽しみながら閲覧している一方で、10代と60代は、それぞれ異なる手法を用いながらも興味のある分野に特化したニュースを効率よく閲覧していると推測している。
同社では、今回の調査結果から、20代以下の若年層は「LINEを含むSNSやまとめ系サイトなどからニュースを取得している傾向が強く、インターネット上の多様な情報の中から、自身に関係性の高い情報・ニュースをコミュニケーションの一部として取得している」、30代と40代のミドル層は「仕事やプライベートで多忙な方が多く、スマートフォンやテレビ、パソコンなど多様なデバイスを使って必要なニュースを積極的に探し、取得する傾向が強い」、50代以上の層は「新聞やテレビ、ポータル型ニュースサイトなど従来型のニュースサービスを数多く利用し、多様なニュースを閲覧している」と年代ごとの特徴を挙げた。
また、今後、スマートフォンに特化したサービスの広がりや、スマホネイティブ層が拡大していくにつれて、現在若年層で主流となっているコミュニケーション型のニュース取得スタイルが広がっていくものと推測している。
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