このアプリは、新しいChromecastとChromecast Audioの両方で使用するものだが、どちらかというとChromecast向けに設計されていると見ていいだろう。同アプリには検索バーがあるが、現在のところ映画とテレビ番組にしか利用できない。セットアップが完了したら、Chromecast Audioユーザーがこのアプリを起動する理由は、他の対応オーディオアプリの検索、スピーカーのグループ化、「Stream Audio」機能(Android版のみ)の使用しかなくなる。
Googleは新しいChromecastシリーズを発表したとき、マルチルームのサポートを約束しており、2015年12月のアップデートで、それが実現した。この機能を利用すると、Chromecastアプリから複数のスピーカーをグループ化して1つの名前にまとめることができる。たとえば、リビングとキッチン、書斎を「ハウスパーティー」というグループにまとめて、単一のキャスト先デバイスとして表示させることができる。複数のスピーカーをまとめたそうしたグループはいくつでも作成可能だ。
Googleは、アンプ兼ストリーミングデバイス「Nexus Q」など、失敗に終わった過去の実験から、シンプルが一番ということを学習した。Chromecast Audioは、スピーカーに電力を供給する機能もないし、「Google Music」のようなGoogle独自のアプリにユーザーを囲い込もうとするものでもない。その代わりに、Googleはサードパーティーの開発者と協力して、自社の「キャスト」テクノロジをサードパーティーの既存アプリに追加しようとしている。こうしたパートナーシップのおかげで、ユーザーはChromecast Audioを使って、Spotifyアプリ(米国の場合)から直接、自分のステレオで音楽を再生することができる(Spotifyはほんの一例にすぎない)。
Chromecast Audioは、ひとたびセットアップが完了すれば、使うのは簡単だ。いつも音楽を聴くのに使っているオーディオアプリ(ここでもSpotifyを例に説明する)を開いて、小さな「Cast」アイコンをタップする(このアイコンはテレビのようなデザインをしているが、その左下にはWi-Fi信号のような模様が重ねられている)。すると、メニューがポップアップして、ストリーム先として使用可能なデバイスのリストが表示され、その中に、セットアップしたばかりのChromecast Audioもある。これを選択すると、ストリームを受信していることを知らせる一連のビープ音が鳴り、続いて音楽の再生が始まる。家庭用オーディオスピーカーを使えば、スマートフォンの小さなスピーカーで再生する場合よりはるかに高音質のはずだ。
このアプリでは、同じ音楽を家庭内の複数のChromecast Audioに同時ストリームすることもできる。それをするには、いずれかのスピーカー上で小さな「Settings」アイコンをクリックし、「Group Speaker」を押す。スピーカーはいくつでも追加でき、その後に好きな名前を付けることができる。これで、Chromecast対応アプリを起動すると、そのグループが単一のスピーカーとして認識され、そこにキャストできるようになる。マルチルーム再生の設定は簡単だ。
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