早速Yoga Tab 3 Pro 10に、スマートフォン、タブレット用テレビアプリ「torne mobile」をインストールし、nasneに接続してみた。torne mobileアプリで、nasneに録画した番組やテレビ放送を見るには有料アプリ(Android:500円、iOS:600円)が必要になるが、すでに有料版を購入していたので、新たに課金せず使用することができた。同じIDでGooglePlayからダウンロードし、IDを再確認すればOK。インストール直後は無課金状態になっているが、再確認後は課金した状態になる。
プロジェクタの再生環境は、壁際の収納にスクリーンカーテンを引いているので、それをプロジェクタスクリーン代わりに使用。投影距離は約2.1メートル。
YogaTab 3 Proのプロジェクタの輝度は50ルーメンなので、さすがに明るい場所で見るにはちょっと心もとない。なので、夜間にカーテンを閉めきって、照明もオフにすることでシアター状態にした。
投影サイズを実際に測ってみると対角で144cmで、これは57インチ相当になる。当然、もっと離れればサイズは大きくなるが、映像は暗くなり、ピントが甘くなる。やはり推奨である70インチくらいまでが限度だろう。ちなみにプロジェクタの解像度は854×480ピクセルで、ちょうど標準画質が16対9に対応した感じ。HD画質ではないが、テレビ番組なら普通に視聴できる画質だと感じた。
プロジェクタを立ち上げると、ピント合わせのユーザーインターフェース(UI)が出現するので、そこで微調整をする。Yoga Tab 3 Pro 10の設置角度は適当に置いただけだったが、台形補正機能があるので、きちんと長方形に投影するのは便利。特にスタンドの角度を微妙に調整しながら投影場所を決定するのだが、角度を変えるごとに自動補正してくれるのはありがたい。ずっと同じ場所に設置する本格的なプロジェクタとは違い、タブレットとして持ち歩いて使うので、この辺りのセッティングの手軽さは抜群に良い。
投影して暫くすると、タブレットの液晶画面がオフになる。タブレットの画面の明かりで、プロジェクタが見難くなっては本末転倒なので当然といえば当然なのだが、これも便利。画面は消えていても、タッチ操作ができるのもポイント。プロジェクタで投影された番組のスキップ、早送り、一時停止は、暗くなったタブレットの液晶をタップすれば操作ができる。
タブレットの画面が見えないので、最初は操作がしづらいが、タップするとプロジェクタの画面にカーソルや再生ボタン、スキップボタンなどが表示されるので、ノートPCのパッドのような感覚で操作ができるようになる。
通常のプロジェクタに比べて、優位性を誇っているのは上記の通り手軽さ。そしてもう1つがスピーカの内蔵だ。プロジェクタはスピーカやアンプを別で用意するモデルも多い。当然、その方が音も良くなるが、接続などの手間がかかる上にコストもかかる。
Yoga Tab 3 Pro 10はスピーカを内蔵し、そのまま音が出てくれるのも便利。音に関してはあまり期待していなかった(失礼!)のだが、聞いてみるとかなり良い感じ。PCモニタに搭載されているスピーカよりも音質が良く、音量も十分だ。Bluetoothスピーカを繋げないとダメかな? と思っていただけに、これはうれしい誤算と言える。また、画面に対してタブレットが自分に近いので、画面とスピーカが同じ距離にあるテレビよりも音源が近く、聞き取りやすい。
ホームシアターをガッチリ組んで、HDや4K対応のプロジェクタで、映画を視聴したい人には当然物足りなさを感じるのだが、プロジェクタを体験してみたい人や、nasneをもう少し簡単に大画面で観たいって言う人にはこれ以上ない組み合わせだとおすすめしたい。
Yoga Tab 3 Pro 10の実売価格は7万円前後と、10インチクラスのタブレットとしては、ちょっと値が張ると言われがちだが、同性能のモバイルプロジェクタがプロジェクタ機能だけで同じ価格帯なので、タブレット機能とスピーカーが内蔵というところだけ見ても、かなり買い得感は高い。
nasneとYoga Tab 3 Pro 10。 まったく違うメーカーながら、これだけの相性をみせるとは、まさに家電のマリアージュと言っても過言ではないのではなかろうか。
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