Googleが、ソーラーパワーで飛ぶドローンのテストをニューメキシコ州で行っている。これは、「Project SkyBender」というコード名で呼ばれるプロジェクトの一環で、その目的はインターネット接続サービスを提供することだ。
The Guardianの報道によれば、Googleは1日におよそ1000ドルを支払ってSpaceport Americaにある1万5000平方フィート(約1390平方メートル)の格納庫を借り受け、この新しい技術をテストしているという。Spaceport Americaは、元々Virgin Galacticの宇宙飛行プログラム用に作られた民間商用宇宙港だが、このプログラムは開始が延期されている状態だ。
Googleのプロジェクトでは、ドローンを利用してミリ波による無線通信をテストしている。この無線技術は、第5世代無線通信(5G)に向けて研究が進んでいるテクノロジの1つで、現在の第4世代無線通信(4G)を速度で大きく上回ることができるが、到達範囲が狭い。
報道によれば、Googleは28GHzでの通信テストを行っているだけでなく、高空を飛行中のドローンから接続サービスを提供できるように到達範囲を広げるため、フェーズドアレイからの通信も実験しているという
Googleはこのところ、Project SkyBender以外にもミリ波のテクノロジを使った実験を行っている。インターネット気球「Project Loon」を担当する「Project X」部門は、米国で71~76GHzおよび81~86GHzの通信テストを行うための実験用ライセンスを最近になって申請した。
また、Googleは2014年、「Google Access」部門の責任者が署名した米連邦通信委員会(FCC)宛ての申請書で、これらの通信帯域の利用を申請している。そのため、同部門が管理する多くのプロジェクトの1つである「Google Fiber」のために、Googleがこれらの通信帯域の利用実験を行っていたのではないかという憶測が流れていた。
The Guardianによれば、Project SkyBenderもGoogle Accessが担当しており、2基のミリ波トランシーバが、Spaceport Americaの管制センター付近と、そこから約6.4km離れた垂直発射エリアにそれぞれ設置されている。また、中継アンテナ塔もあるという。
Project SkyBenderでは、「無人と有人の切り替えが可能」な「Centaur」という飛行機と、Google Titanが製作した最大50mの翼長を持つソーラーパワーのドローンが含まれる。
Google Titanは、Googleが2014年に買収したTitan Aerospaceを前身としており、報道によれば、Google Titanのスタッフは「Project Loon」のメンバーと緊密に協力することになっているという。
FCCはGoogleがニューメキシコ州でSkyBenderのテストを続けることを許可したと、The Guardianは報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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