民間のロケット打ち上げ会社や人工衛星開発会社が実績を上げつつあるといえ、一般的に宇宙はまだまだ手の届かない世界。個人で宇宙から地球を眺められたら、どんなに素晴らしいだろう。
そんな夢を叶えられるキャンペーン「Universal Near Space Platform(UNSP)」(愛称「Dawn Breaker」)が、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」に登場した。現時点では実現まで遠そうだが、進捗を見守りたいプロジェクトの1つだ。
UNSPは、気球でカメラなどを搭載した観測機器を高度6万5000フィートから10万フィート(約20~30km)の準宇宙と呼ばれる高さに上昇させ、撮影した映像を地上から「Google Cardboard」などの仮想現実(VR)ヘッドセットで見られるようにする計画。カメラは遠隔操作可能なので、さまざまな研究に活用できるとしている。
高高度気球で観測する技術は以前からあるが、UNSPは4つの気球を十字型のフレームに取り付けて上昇させる点が新しい。気球を1つだけ使う方式に比べ、より重い機材を、長期間安定して飛ばしていられるという。その結果、これまで不可能だった種類の観測が実行可能になるかもしれない。
開発チームによると、UNSPシステムは開発途上にあり、試験的に準宇宙まで飛ばした気球からの映像をVRで確認できた程度だという。開発の進み具合は、随時アップデートするとのこと。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間2月10日まで。目標金額の1万5000ドルに対し、記事執筆時点(日本時間1月18日12時)で集まった資金はまだ約2000ドル。
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