IDCは、中国において3Dプリンタの出荷台数が急増中との調査結果を発表した。2014年から2015年にかけて出荷台数は120%以上増加しており、このまま年率100%超のペースで増えると2016年には米国の出荷台数を超える見込みだ。
中国の3Dプリンタ出荷台数は、2014年が3万4000台以上で、2015年には7万7000台に届いたとみられる。中国政府は学校などの教育機関で3Dプリンタの認知度向上と利用推進に取り組んでおり、この政策が続く限り現在の出荷台数増加ペースは維持されるだろうという。
ただし、IDC ChinaのIDPS担当リサーチマネージャであるWendy Mok氏は、中国で出荷される3Dプリンタは比較的安価なデスクトップ型であるため、売上高の面ではメーカー向けハイエンド3Dプリンタを多く出荷している米国がトップを維持する、と指摘した。
具体的には、中国の3Dプリンタ市場では90%以上がデスクトップ型で、特に500ドルを切る熱溶解積層(FDM)方式の3Dプリンタが多いそうだ。価格ベースで見ると全体の78%をプロ向けモデルが占めていて、売上高の伸びは出荷台数ほど急激でない。
中国政府が教育現場での3Dプリンタ推進策を継続させる前提で今後の状況を予測すると、IDCは2020年の出荷台数を44万台、それまでの年平均成長率(CAGR)を43%とした。
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