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マイクロソフトの2015年を振り返る--過去の栄光からの脱出、クリアすべきハードル - (page 3)

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2015年のMicrosoft、新CEOの成果が形になり始めた年

 そうした意味で、2015年のMicrosoftは、過去の大きな成功・栄光が邪魔になって硬直化していた組織が新CEOの元で動き始め、その成果が形になり始めた年だったのだと思う。ただし、まだ第一段階であって、本当の意味でMicrosoftがユーザーに”より良い回答”を持ってこれるようになるには、2016年には別のハードルを越えていかなければならない。

 Microsoftがクリアすべきもっとも大きなハードルは、Universal Windows Platform(UWP)の”完成形”を見せた上で、デベロッパーにUWPに対応したアプリケーションが”新たなビジョンをユーザーに示し、実際のビジネスとしても収益へとつながる”フレームワークであると説得することだ。

 スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲーム機などに拡がるWindowsファミリーやMicrosoftの多様な製品、アプリケーション、サービスとのシームレスな世界観を描くには、クロスプラットフォームで縦横無尽に動作するUWP対応アプリケーションの増加が必要不可欠だ。Windowsには豊富なWin32対応アプリケーションが存在するが、UWPで横断的に動作するアプリケーションは別途開発せねばならない。

 Microsoftは「Windows Bridge」と呼ぶ一連の主要プラットフォームとUWPのの間を橋渡しするための仕組み、機能、ツールキットの集合体を開発している。Androidのアプリケーションパッケージを、そのままWindows Phoneで動作させる機能や、iOS向けに開発されたタブレット、スマートフォン用アプリのソースコードを読み込んで簡単に移植できるようにするツールキット、Win32アプリケーション(従来のWindows向けアプリケーション)やWeb向けに開発したアプリの移植支援などだ。ゲームなどで多く使われているクロス開発プラットフォーム「Unity」も、UWPアプリ化できるオプションがある。

 ただ、これらは開発者を支援するツールやフレームワークというだけだ。実際にWindows Bridgeが上手に機能し、アプリ開発者を惹きつけることができるかは、今のWindows 10、Microsoftの求心力にかかっている。パソコン、タブレット、スマートフォンのそれぞれに適したユーザーインターフェース設計をしてまとめ上げるのは、想像以上の手間とコストがかかる。

 Windows Bridgeの元となる機能、コンセプトが発表されたのは、2014年6月のことだ。あれからすでに1年半。Microsoftは2016年こそ「できますよ」ではなく「UWPの理想はできました。みなさん、どうぞお試し下さい」と言えるよう実例を示さねば次のステップへと進めない。

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