2016年、世界のスマホ市場で伸びるメーカー、鈍化するメーカー--2015年を振り返る

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 AppleのiPhone 6s/6s Plusは堅調な伸びを示し、Samsungはモデル統合の効果もありシェア下落がようやく止まった。またHuaweiやXiaomiなど中国勢が勢いを増したというのが2015年の世界のスマートフォン市場のおおまかな動きだった。日本でもSIMフリー端末市場が盛り上がりを見せ、Huaweiがハイエンドモデルやスマートウォッチを投入するなど同社の動きは先進国でも活発なものになっている。

 では2015年、最も目立ったメーカー、あるいは話題になったスマートフォンモデルは何だろうか?Appleを推す声が高そうだが、実は去年ほどの盛り上がりは感じられないようだ。2014年9月発売のiPhone 6とiPhone 6 Plusは世の中の流れが大画面に向かっている中、2年ぶりのフルモデルチェンジで画面サイズを大きくしたことから爆発的なセールスを記録、販売台数も前期の倍近く伸びた。2014年第4四半期のスマートフォン世界シェアでAppleはSamsungを抜きトップになった。

 だがその後Appleは2015年第1四半期、第2四半期、第3四半期と販売数をやや落としている。ガートナーの調査では2015年第3四半期のAppleとSamsungの販売台数はそれぞれ4606万台、8359万台と逆に大きな差がついている。iPhone 6s/6s Plusの発売が第3四半期の後半だったこと、クリスマスシーズンとなる第4四半期には盛り返しが期待できるとしても、勢いは一段落した感じだ。

Appleの勢いは一段落か。スマートフォンの販売の動きは変わりつつある
Appleの勢いは一段落か。スマートフォンの販売の動きは変わりつつある

 これはスマートフォンの販売数の伸びが、先進国から新興国へ移ったからだろう。ガートナーの上記調査では第3四半期の世界のスマートフォン販売台数は3億5284万台で、その内訳を見ると先進国が9314万台、新興国が2億5970万台だった。

 つまり世界で売れているスマートフォンのうち、3台のうち2台は新興国で売れているのだ。Appleが主力とする市場は先進国が中心であり、需要が今になって伸びてきている新興国や途上国では弱い。そのため販売総数で比較すれば低価格モデルもラインナップに用意しているSamsungの牙城を崩しきれず、HuaweiやXiaomiは着々とAppleの後を追いかけその差をじわりと縮めつつある。

 2016年も各社からはハイエンドやフラッグシップモデルの登場が相次ぐだろうが、先進国市場での販売数の伸びはさらに緩やかなものになっていくだろう。逆に新興国をターゲットにしたミッドレンジやエントリーモデルが数を増やしていくことが予想される。

 ミッドレンジと聞くと使い勝手が悪くやや安っぽい製品と考えられがちだが、ASUSのZenFoneを見ればわかるように日常的に使うには必要十分な性能を持っており、質感も十分な製品が各社から出揃っている。ZenFoneシリーズは今では日本を含む先進国各国でも販売されている。


今やミッドレンジでも性能は高い製品の質感もよい。ASUSのZenFoneシリーズはその成功例だ
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