マイクロソフト「Surface Book」レビュー(第1回)--特徴的なヒンジシステムが与える影響

Dan Ackerman (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2015年12月18日 07時30分

 (編集部注:米CNETによる「Surface Book」のレビューを3回に分けて翻訳して公開します。第2回は12月21日に、最終回は12月24日に公開しています)

 絵を描けない人にとって、タッチスクリーンタブレットとスタイラスは一体どれだけ役に立つのだろうか。筆者は何千冊ものティーンエイジャー向けコミックブックのコレクション(主に1985年~1991年に発売されたもの)を所有しているが、特にこれといった意味のない落書きを除けば、ビジュアルアーティストとしての才能にはそれほど恵まれていない。確かに、一般的な新聞の続き漫画に登場する目を見開いたキャラクターから遠近法を用いた立方体や直方体まで、必要とあらば、いくつかのスケッチを手早く描く用意はある。しかし、だからといって、実際に芸術的才能のあるユーザーを事実上想定している、Microsoftの1499ドルからのスタイラス搭載ノートPC「Surface Book」は、筆者に必要なものなのだろうか。

 Microsoftのもう一方の新システムであり、Surface Bookより低価格な「Surface Pro 4」は、明らかにタブレットがメインで、時にノートPCとしても使用可能な端末として作られている。それを可能にしているのは、気の利いた(ただし別売りの)キーボードカバーだ。実際に、Surface Proはタブレットとして使う方が便利で、絵を描くのに最適なことも間違いない。しかし、オフィスや会議、文書作成など、従来型のノートPC上で最も効果的に機能するあらゆるものに囲まれた、少し堅苦しい世界で暮らすそのほかのユーザーにとっては、それほど有用な端末ではない。

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提供:Sarah Tew/CNET

 とはいえ、何世代ものSurface Proを実際に使ってきた筆者も、Microsoftが野心的なSurfaceシリーズで、タブレットよりノートPCに近いモデルを開発するとは考えもしなかった。

 だが、Microsoftは正にそれを実行し、Surface Bookでほぼすべての人(おそらく、Microsoftから「Windows 10」を購入して自社のノートPCやタブレットにインストールしているすべてのPCメーカーを含む)を驚かせた。Surface Bookは、着脱可能なタッチスクリーンディスプレイ、Surface Pro 4と同じハイエンドのスタイラスを備える13.5インチのプレミアムノートPCだ。

 この2種類のSurface新製品はよく似ているが別物である。同じ楽曲で2種類のカバーバージョンがあるようなものだ。いずれも3:2という珍しいアスペクト比を採用しており、標準のA4用紙サイズの形に適合している。印刷が必要なプロジェクトに取り組んでいて、タブレット部分を縦向きで使用する場合、このアスペクト比は非常に便利かもしれない。

 Surface ProとSurface Bookは、多くの部品オプションも同じである。実際に、米CNETが使用したSurface BookとSurface Pro 4のレビュー機はいずれも同じIntelの「Core i5」プロセッサ(Intelの新しい第6世代チップの1つで、「Skylake」という開発コード名で呼ばれることもある)と、同じ8GバイトのRAMを搭載していた。Surface Bookでは、Core i5は1499ドルのベースモデルに搭載されている。Surface Pro 4だと、Core i5を使いたければ、アップグレードする必要がある(少なくとも899ドルの開始価格から999ドルにアップグレードしなければならない)。

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