米CNETが使用したSurface Bookのレビュー機は、内蔵SSD容量を256Gバイトに倍増した1699ドルモデルに近い(レビュー機は512GバイトのSSDを搭載しているが、現在、Core i5 CPU搭載モデルでこのストレージオプションは提供されていないようだ)。本レビュー記事の執筆中に、われわれは、より魅力的なSurface Bookオプションの1つが含まれている2台目のレビュー機も受け取った。具体的には、キーボードベースに組み込まれたNVIDIAのカスタムグラフィックスチップ(したがって、Surface Bookのタブレットとキーボードを接続しないと利用できない)のオプションである。この2台目のレビュー機はさらに、より高速な「Core i7」プロセッサ、16GバイトのRAMを搭載しており、合計価格は2699ドルになる。ネタばらしをすると、この大幅な追加コストを支払っても、Surface Bookが究極のPCゲーミング用ノートPCになるわけではない。だが、中程度のグラフィックス設定でメインストリームのゲームをプレイする分には十分で、HD以上の画質の写真や動画の編集にも威力を発揮する(本レビュー記事の次回以降でゲームベンチマーク結果を紹介する予定だ)。
筆者は概してSurface Bookを楽しんでいる。ウェブサイトのデザインやグラフィックノベルのイラスト描画といった用途に使っていないからといって、Surface Bookの潜在的可能性を無駄にしていると感じることもない。Surface Bookの4分の3はノートPC、4分の1はタブレットとして使用するように設計されている。そのことは、バッテリ容量の75%がキーボードベースに格納されており、残りの25%がディスプレイの裏側にCPUやメモリ、ほかの部品の大半(すべてではない)とともに搭載されている事実からもうかがい知ることができる。
それでは、ノートPCとして使うことに重きを置いたSurfaceモデルを手にした今、筆者のハイブリッドに対する夢や希望はすべて叶えられるのだろうか。MicrosoftはSurface Bookを「究極のノートPC」と呼んでいる。大胆な主張だ。筆者はSurface Bookに好意的な印象を抱いているが、仮に自分が究極のノートPCをデザインしていたら、クラムシェルを閉じたときに見えるスクリーンとベースの間のみっともない隙間を放置することはなかっただろうし、重さが約3.5ポンド(約1.59kg)になることもなかっただろう、とはっきり指摘しておきたい。
Surface Bookを他者に見せると、ほぼすべての人が即座にその2つのことに言及する。つまり、隙間(「隙間があるが、こういう仕様なのか?」)と重量だ。本体を閉じるとくさびのような形状になることと、ヒンジが大きいことが原因で、Surface Bookはただでさえ片手で持ち運ぶのが少々困難であり、本体の重さがそれをさらに悪化させている。
Microsoftが自社のエンジニアに数世代のSurfaceタブレット(4種類のProモデルとPro以外の数種類のモデル)を開発することを認めて、Surfaceシリーズに成熟する時間を与えたこと、そして、最初の数年間、そこそこの評価しか得られなくても同シリーズの開発を即座に終了しなかったことは効果を発揮している。その投資は最終的に実を結び、同シリーズは「Surface Pro 3」で軌道に乗り、新しいSurface Pro 4は既に秀逸だった端末の洗練度をさらに高めている。
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