サムスンは米国時間12月14日、米最高裁判所に上訴し、同社とAppleとの間で争われている知的財産侵害訴訟の判決を見直すよう求めた。2012年に結審したこの訴訟は、一部の人気スマートフォンの意匠を争点としたもので、最終的にサムスンは、5億4800万ドルの損害賠償をAppleに支払うよう命じられた。
サムスンは声明の中で、「サムスンは法廷ではなく市場での競争を好む企業だが、この判例が効力を持った場合に影響を受けかねない大小すべての米国企業のために、米最高裁判所に上訴することが重要であると考えている」と述べている。
最高裁が上訴を受理した場合、最高裁の最終判断がハイテク業界や消費者の購入できるすべてのガジェット類に波及的な影響を及ぼす可能性がある。サムスンのほか、GoogleやFacebookといったシリコンバレーの大手企業は、下級裁判所による原判決について、法的手段による抗議に対する恐れが高まるため、このままでは新製品の発売に「破壊的な影響」をもたらす可能性があると主張している。一方、Appleは以前から、自社の知的財産権と大ヒット製品である「iPhone」シリーズの価値を守るために必要な手段を講じているのだと述べている。
最高裁がこの上訴を受理するかどうかは分からない。最高裁が意匠に関する訴訟を取り扱ったのは1800年代までで、その当時の訴訟といえば、スプーンの取っ手、カーペット、鞍、ラグなどに関するものだった。それ以来、Appleやサムスンが製造しているような電子機器が世に出回わるなど、時代は大きく変わった。サムスンは最高裁に対し、意匠に関する権利がどの範囲まで適用されるのか、またどのような賠償を請求できるのかについて指針を示してもらいたいと考えている。
最高裁は、2月までにこの上訴を受理するかどうかを決定するものと見られる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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