Appleはすでに、自社スマートフォンの全機種でキャリアを介さずソフトウェアアップデートを行っている唯一の企業だ。同社はハードウェアからソフトウェアまで、エンドユーザー体験のすべてとはいかなくとも、可能な限り多くの部分を管理したいと考えている。ネットワーク側の管理を強めることで、同社の取り組みはいっそう推進されることになる。
むろん、Appleはネットワーク回線を借りるキャリアに対価を支払わなければならないため、MVNO事業の売り上げすべてが取り分になるわけではない。しかし、Appleが交渉において強い影響力を発揮することは、これまで何度も証明されてきたとおりだ。筆者の予想では、Appleは従来のMVNOより低コストで回線をリースし、同サービスから妥当な利益を上げられるようにするだろう。
サービスが実現すれば、Appleはこれまでほどキャリアに依存しなくなり、とりわけ端末の販売に関してはキャリア離れが進むだろう。
顧客はApple Storeに行けばスマートフォンとサービスの両方を購入できるようになり、Appleはそのすべての決済を管理するうえに、サービスの利用契約という新たな売り上げも発生する。さらにAppleのサービスが、Googleのワイヤレス通信サービス「Project Fi」のように複数のネットワークをサポートするなら、より質の高い接続体験を顧客に提供できるだろう。
更新情報:Appleは米国時間8月4日、米国と欧州で独自のワイヤレスネットワークを導入するために協議しているという報道を否定した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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