また、「Slide Over」という新機能もある。端からスワイプするとアプリのショートカットバーが表示され、これをタップするとすぐにアプリが開き、メッセージに応答したり何かを書きとめたりすることができる。複数世代のiPadが対応する機能で、スマートなサイドドックという感じだ。
さらに、動画のピクチャインピクチャ機能が追加される。この機能に対応するアプリであれば、動画をポップアップウィンドウで再生し、その小さなウィンドウを移動することができる。コンピュータやサムスン製タブレットで使える機能と非常によく似たものだ。ホーム画面でそのまま再生を続けることもでき、ピンチ操作でサイズを調整し、タップして簡単に閉じることができる。
最後に紹介するのは、キーボードをトラックパッドとして使う新機能だ。2本指でタッチしてスワイプすると、文書内の別の箇所や画面上の別の場所まですばやくカーソルを動かすことができる。単語を長押しする従来の方法では間違った場所を選んでしまうこともあったが、この新機能で編集のスピードが格段に上がるだろう。iPadでものを書くユーザーにとっては素晴らしい機能であり、iPadが今まで以上にノートブックに近づくことになった。
Appleによると、iOS 9はほとんどのデバイスと互換性があり、「iPad 2」や「iPhone 4S」でさえなめらかに動作するという。これは重要な点だ。Appleは、iOS 8がこうした旧型デバイスで問題なく動作すると述べていたが、パフォーマンスが悪くなったという声がユーザーから相次ぎ、アップデートそのものを見送るユーザーもいたからだ。
とはいえ、5月に発表されたAndroid Mアップデートと同様、本当の意味で驚きと言えるような変化はない。スマートフォンのOSには新機能を追加する余地がもうあまりないと言いたいところだが、便利になるならどんな改良や機能追加も歓迎だ。
もうiOS 9パブリックベータに登録できるようになっているが、テスト専用のデバイスを持っていないなら、ベータ版のインストールは待った方がいいだろう。iOS 9への無償アップデートは2015年秋に予定されており、そのころにはおそらく新しいiPhoneとiPadも発表されるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」