神奈川県横須賀市にある横須賀リサーチパーク(YRP)の中にあるドコモR&Dセンターにおいて、「5G Tokyo Bay Summit 2015」が開催された。展示イベントでは、ドコモと共同で実験を行っている各社が5Gに関する技術を展示した。
まず、ドコモが目指す5G(第5世代移動体通信)の概要を説明した。目標の性能として、1000倍の「大容量化」、無線区間では1ms以下の「低遅延化」、体感スループット100倍の「高速通信」、端末やネットワークの「低コスト&低消費電力」、「多数の端末との接続」を掲げた。5Gはまだ明確な定義が決まっているわけではなく、あくまでドコモが想定する5Gだ。商用化は2020年を目標としている。
2020年に5Gの商用化へ--ドコモ、「5G Tokyo Bay Summit 2015」開催それらを実現するために、飽和状態にある既存の800MHz帯や2GHz帯といった周波数帯に加え、さらに高い周波数を使った通信が想定されている。高い周波数帯を使うのは、まだ空きがあり非常に広い帯域を使うことができることと、電波の到達範囲が狭いためスモールセルによる展開も可能なためだ。今回の展示にも5GHz帯からミリ波となる73.5GHz帯まで高い周波数帯を使う技術も多く展示された。
次に、5Gによる性能改善を可視化した展示を行った。東京・新宿駅西口を想定したシミュレーションで、LTEではひとつの基地局で合計60Mbps程度の総スループットを実現していることに対し、5Gではスモールセルなどの技術を採用、総スループットを数千倍まで高める様子がわかるようになっていた。
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