ボットの中には、ウェブをクロールして自分がしていることを告知する無害なものもあれば、そうでないものもある。GoogleやFacebook、米Yahooなどが協力して、Trustworthy Accountability Group(TAG)の新しい試験プログラムの下、後者のボットの撃退に取り組むことになった。
開始当初、広告詐欺の撲滅を目指すTAGの取り組みに最も貢献するのはGoogleで、自社のデータセンターブロックリストを提供して、世界中のネットワークから発生する非人的広告トラフィックを撃退する。Googleのリストの狙いは、「IAB/ABC International Spiders & Bots List」で検出できない、いわゆる「悪いボット」をフィルタリングすることだ。IAB/ABC International Spiders & Bots Listは、広告インプレッションの約40%が人間ではなくボットから発生している疑いがあるという事態に対処するため、広告業界が2006年に開始した取り組みだ。
同プロジェクトへのほかの参加企業には、DstilleryやFacebook、MediaMath、Quantcast、Rubicon Project、The Trade Desk、TubeMogul、Yahooが含まれる。
「正常に振る舞うボットは、ウェブをサーフする際に、ユーザーエージェント文字列で指定されたボットの識別子を含むことで自らがボットであることを宣言する。この新しいブラックリストでフィルタリングされるボットはそういうものではない。通常のウェブブラウザのものと区別できないユーザーエージェント文字列を使用して、人の訪問者になりすます」とGoogleの広告トラフィック品質管理を担当するプロダクトマネージャーのVegard Johnsen氏はブログに記した。
Distil Networksは5月、ウェブトラフィックのわずか41%が人によるもので、23%が「悪質なボット」から、36%が良いボットから生成されていると算出している。Distil Networksは、ボットのトラフィックをフィルタリングする企業で、TAGの取り組みには参加していない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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