UPDATE Facebookは、同社のソーシャルネットワークから悪意ある活動を排除するために提携しているマルウェア対策企業にKaspersky Labを加えた。
Facebookは世界中の友人とのつながりを維持するには素晴らしいツールだ。だが、膨大な数のユーザーとコンテンツを共有するネットワークは攻撃者にとって魅力的な標的で、悪意ある広告やフィッシング、詐欺行為の場にもなりやすい。
サイバー犯罪は金になるので脅威は年々増加している。ユーザーの安全を守るにはウイルスおよびマルウェア対策企業の専門知識が必要となる。そのため、Facebookは1年間にわたって、ESET、F-Secure、トレンドマイクロといった企業と協力してこの問題に取り組んできた。
今回、モスクワを拠点とするKaspersky Labもそこに加わり、マルウェアへの対抗力を増強することになった。
FacebookのThreat InfrastructureチームのソフトウェアエンジニアTrevor Pottinger氏は、米国時間6月23日のブログ投稿で次のように説明している。
このプログラムの効果をさらに高めるため、Kaspersky Labはマルウェア一掃に向けた当社の取り組みに独自の専門技術を提供してくれる。ユーザーのPC上でマルウェアを検出すると、われわれはその他の駆除ツールと同様に「Kaspersky Malware Scan for Facebook」を提供し、問題への対処を支援する。
Facebookによると、これまでに200万人以上が無料のマルウェア駆除サービスを利用してきたという。ソーシャルネットワークの規模を考えると、もぐらたたきのようにその場その場で対処するのはあまり有効ではない。Facebookと提携企業は体系的に、悪意あるリンクや宣伝を一挙に排除する作戦を開始した。
Pottinger氏は次のように述べている。「この戦略はうまくいっているが、効果をもっと高めるために数段階早く手をつけ、ユーザーがFacebookにアクセスした時点で感染したコンピュータの修復を支援する。いくつかのシグナルの組み合わせを利用して感染を発見し、たとえそのマルウェアがスパムや有害なリンクを積極的に広めていない場合でも、コンピュータからマルウェアを永久的に駆除する」
ネットワークに広がる機会を捉える前にマルウェアを感染源から取り除くことにより、ユーザーとFacebookは共に利益を得ることができる。Facebookに接続した際にシステム上でマルウェアが検出された場合、問題を根絶するための駆除ツールがユーザーに提示される。駆除ツールはバックグラウンドで稼働し、問題が解決したらユーザーに通知される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス