米連邦最高裁判所は米国時間6月29日、著作権訴訟に関するGoogleの上告を棄却したとReutersが報じた。これによって、GoogleはOracleに対し、Javaプログラミング言語を使用するためのライセンス料を支払う義務が生じる可能性がある。2014年に控訴裁判所がOracleに有利な判決を下したことを受け、Googleが最高裁判所に上告していた。
Oracleは29日の声明で、最高裁の判断を歓迎した。
「29日の最高裁判所の判断は、イノベーションと、著作権保護を拠り所にイノベーションを推進する技術業界にとっての勝利である」とOracleの法務顧問を務めるDorian Daley氏は声明で述べた。
Googleは、法廷での争いを続けたい意向を表明した。
「ソフトウェア業界でイノベーションと競争を促進する相互運用性を引き続き擁護していくつもりだ」とGoogleの広報担当者は述べた。
The Wall Street Journal(WSJ)によると、Googleは、基本的なJavaコマンドに関する著作権をOracleが主張できるべきではないと主張してきたという。しかしOracleは、Javaコードは同社の所有物であり、Javaを開発したSun Microsystemsを2009年に買収したことで同社が著作権を有していると反論していた。
今回の裁決は、Googleが「Android」モバイルOSでのJavaの使用に対して、ライセンス料と10億ドルにものぼる恐れのある損害賠償を、Oracleに支払わなければならない可能性があることだけを意味するものではない。この裁決で、ソフトウェア開発者が基本的なコードに関する排他的な権利を確保するために著作権法を適用することができるかどうかという問題があぶり出される。この動きにより、他の開発者がそのコードを基に開発を行う権利が制限される可能性がある。
Oracleが2010年に、AndroidにおけるJava APIの使用が特許と著作権を侵害しているとしてGoogleを提訴したことに端を発して、両社の間で係争が続けられてきた。今回の最高裁判所の裁決は、この係争で最新の展開となるものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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