今でも「Java」を使っている人なら、同ソフトウェアには脆弱性が多いので、アップデートが極めて重要なことをご存じだろう。何年も前からJavaにバンドルされてきた「Ask」ツールバーアドウェアのインストールを回避したければ、細心の注意を払う必要があることもご存じのはずだ。Javaの開発元であるOracleもアップデートの重要性を認識する一方で、「Ask」を使ってJavaから利益を得てきたからだ。
そして、Oracleが収益に利用しようとしているのは「Windows」ユーザーだけではない。2015年に入ってから、Javaアップデーターは「Mac」ユーザーにもAskツールバーを押しつけるようになった。
OracleとAskが袂を分かつときが遂に来た。しかし、あまり喜んではいけない。米YahooがAskに取って代わったからだ。同社は、Javaセキュリティアップデートを見過ごすにはもったいないマーケティング機会だと考えている。
Yahooの最高経営責任者(CEO)を務めるMarissa Mayer氏は今週、Oracleとの提携を発表した。これはYahooの検索サービスのユーザー数を増やすことが狙いで、それに不可欠な存在として多くのJavaユーザーがいる。Javaユーザーは、セキュリティの脆弱さで悪名高い製品と多くの人にみなされているJavaにパッチを適用しようと奮闘している。
7月より、Javaソフトウェア(米国では、10台中9台近くのPCにインストールされている)をインストールまたはアップデートするユーザーに対して、Yahooをブラウザのデフォルトの検索エンジンとホームページにするよう促すプロンプトが表示されるようになる。
それらの変更を実行するオプションはあらかじめチェックされているので、せっかちなユーザーやそれらの変化の意味を理解していないユーザーは、自分のブラウザの設定が変更されたことに後で気づくはずだ。これらの変更はAskツールバーほど押しつけがましいものではない。テクノロジに詳しい人なら、簡単に変更を無効にできるだろう。しかし、Yahooは、明示的に同社サービスを要求したわけではないユーザーに対して、それを押しつける手法を選択した、という事実は残る。
6月に入ってから、Microsoftのセキュリティ製品はAskツールバーの旧バージョンをマルウェアに分類するようになった。しかし、Microsoftによると、最新のAskツールバーはサードパーティーソフトウェアに関する同社の基準を満たしているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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