ガートナーが米国時間6月16日に発表した調査結果によると、女性の最高情報責任者(CIO)は男性CIOに比べ2015年のIT予算増加率を高く見積もる傾向があることがわかった。自らが管理するIT予算について、女性CIOの予測した増加率が平均2.4%だったのに対し、男性CIOは平均0.8%にとどまっていた。
女性CIOが男性CIOより高い増加率を予測したのは2年連続。男女で予測値が異なる理由について、ガートナーフェロー兼バイスプレジデントのTina Nunno氏は「完全には分からない」としつつも、「集計データから見ると、女性CIOは男性CIOよりもリスク対策への予算不足を憂慮する傾向があった」と述べた。
ICTが新たなリスクを生じさせたり、リスクを高めたりするという懸念は、男女問わず大多数のCIOが抱いている。ただし、ICTの浸透につれて登場するリスクや危険の高まりに対し、「リスク管理投資が追いついていない」と考えるCIOは、わずかながら女性の方が多い。
具体的に、「追いついていない」と答えたCIOは、女性76%、男性67%だった。また、「デジタル化の進む世界は新しく今までにないリスクを生み出し続け、いかに素早く対処するかが重要」と考える回答者の割合も、女性の方がやや多かった。
調査では84カ国の企業のCIO、2810人から回答を得た。そのうち13.6%が女性。取り扱うIT予算は総額3970億ドル以上。
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