Surface 3は基本的にはタブレットであるが、Surfaceシリーズの登場時から別売りのキーボード付きカバー「タイプカバー」をセットしたシーンが多く見られ、特定業務用途を除いては2-in-1というよりも薄型でスタイリッシュなノートPC代わりという使い方が多いと思われる。そこで、ノートPC代わりとした場合の使い勝手を検証してみたい。
まず、Surface Pro 3では無段階で可変できたスタンドの角度だが、Surface 3では3段階となっている。これによって、立てかける角度が決まり、天井の照明の映り込みを角度調整でかわすということができない。
ただし、それは本体の位置や向きの微調整でもなんとかなる問題であり、筆者は大きな問題ではないと考える。それよりも、別売りのタイプカバーと組み合わせ、どれだけノートPCらしく使えるが重要だ。
タイプカバーを付けて、机やテーブルの上でキーボードを使った操作ができるのは当然として、ノートPCらしく使うために重要なのが「ひざ載せ」スタイルができるかどうか。スタンドの幅がSurface 3の幅とほぼ同じでもあり、太ももの上でも十分にスタンドが機能し、ノートPC風に使うこともできる。
しかし、通常のノートPCでは、キーボードのある下半身の“面”で重量が分散されるのに対し、Surface 3はスタンドと本体の端の2つの“線”の部分に重量がかかる。必要とする太ももの奥行きも通常のノートPCではキーボードの最も手前からヒンジ部分まで、つまり本体のフットプリント分の長さが必要だが、キーボード付きSurface 3の場合、タイプカバーの最も手前部分から本体スタンドの後端まで平らになっている必要があり、通常のノートPCよりも要求する奥行きが大きくなる。実測したところ約25cm必要であり、たとえ足が長くても操作に必要な位置にSurface 3を置くと、後方の長さが不足しがちとなる。
また、ノートPCは液晶の開閉はワンアクションだが、タイプカバーでは、カバーの開きと本体スタンドを起こすことと2つの操作が必要になる。ノートPC代わりとして便利に使えるかどうかは、膝のせスペース、開く際のアクションが多いことが問題になるかどうかと言えよう。
続いてタイプカバーのキーボードについても見てみよう。キーピッチは上下左右とも実測で約18mmのキーボードで、見た目のとおり表面はフラット。キーの配置に特に変わった点はないが、ファンクションキーとなるキーがデフォルト状態では音量や画面輝度等の大小を変更する機能キーになり、日本語入力にも多用されるF6等を使う場合はFnキーと一緒に押す必要がある。
これは、Fnを順に押すことでモードが変わり、Fnキーをひと押しするとF1~F12が有効か機能キーになるかを交互に切り替えるようになる。
キー全体としてみれば、見た目ではフラットなキーに違和感を覚えたが、1時間ほどタイピングすると全く問題なくタッチタイプができるようになった。キーの押し下げ感が良く、多少はペコペコとした感じではあるが、タイプした感覚がしっかりと指先に伝わり、跳ね返りの力も適度で早く打ってもついてくる。底付き時の堅さもないので、指先が痛くなることもない。
気になった点は、日本語入力のためにF6~F10を押す場合は、フラットで隙間のないキー配列のため、押す場所を迷ったことだ。ただし、これも使用時間の経過とともに慣れで解決できるものと思われる。
また、パッドは小さいが、大きな操作が必要な場合は画面タッチでできるので全く問題がない。むしろ、タイプ時に手のひらが当たってカーソルが動いてしまうことが少なくなるため、小さくてよかったと思っている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来