日本マイクロソフトは5月19日、10.8インチの最新タブレット「Surface 3」を日本でも6月19日より展開すると発表した。
一般向けには4G LTEモデルのみがリリースされ、法人向けはWi-Fiモデルと4G LTEモデルがラインアップする。4G LTEモデルはソフトバンクモバイルから販売される。4G LTEモデルは、米国をはじめ海外ではまだ発売されておらず、日本で先行して発売されることになる。6月19日の発売に先駆けて、5月20日0時より予約を受け付ける。
米国ほかアジア太平洋地域ではWi-Fiモデルが5月5日より発売されており、日本での販売に関して後日発表するとしていた。
Surface 3は、64ビットのインテル Atom x7(開発コード名:Cherry Trail)を搭載し、ClearType フル HD + のマルチタッチ ディスプレイを搭載した10.8インチ タブレットだ。デザイン性の高いマグネシウム合金製の筐体、Type Cover(キーボード)やMicrosoft Office搭載(一般向けモデル)などの特徴をSurface Pro 3から引き継ぎながら、薄さ8.7mm、重量約622g(4G LTE モデルは約641g)と、Surfaceファミリーで最も薄く、軽量になった。
一般向けモデルにはWindows 8.1を採用し、日本独自のOffice Premium プラス Office 365 サービス(以下Office Premium)を搭載。デバイスを利用している期間、永続的に最新版のOfficeデスクトップアプリケーションへアップデート可能。さらに、1TバイトのオンラインストレージOneDriveも1年間無償で利用できる。
法人向けモデルのOSにはWindows 8.1 Proを採用。ドメインへの参加や管理機能などを向上させている。また、Officeは別売となる。いずれのモデルもWindows 10が提供開始後、無償アップグレードが可能だ。
Surface 3(4G LTE)の発売に関し、ソフトバンクモバイルと日本マイクロソフトは、戦略的パートナーシップを発表している。ソフトバンクモバイルは、個人向けモデルを“Y!mobile”で発売するほか、法人向けモデルはソフトバンクで販売する。一括払いならば契約はなしで、端末だけでも購入できるという。
個人向けは、ワイモバイルショップ、ワイモバイル取扱店およびワイモバイルオンラインストア、家電量販店などで取り扱う。個人向けモデルの機種代金は、64Gバイトモデルが8万1800円(税別)、128Gバイトモデルが9万1800円(税別)。月額料金は、いずれも3年間月額3696円(4年目以降4196円)で利用できる料金プランを提供する。データ通信量は7Gバイト/月。
このほか、「スマホとシェア」プランにより、月額データ通信量 7Gバイトを含む月額5980円の「スマホプランL」+端末代金(一括または分割)のみと組み合わせることも可能だ。
法人向けには、ソフトバンクのスマ放題「法人タブレットプラン」に対応。また、「法人データシェア」も利用できる。また、マイクロソフトのクラウドサービス Office 365 を販売開始し、Surface 3(4G LTE)と組み合わせて提供する考えだ。
端末価格は、Wi-Fiモデルが6万8800円~、LTEモデルが7万8800円~で、64Gバイト(2Gバイトメモリ)と128Gバイト(4Gバイトメモリ)がラインアップする。
なお、いずれもSIMロックフリーだが、日本で発売する4G LTEモデルのSurface 3は、ソフトバンクモバイル(ワイモバイルを含む)のネットワークのみ相互運用テストで検証したものという。対応周波数は、4G LTEがバンド1(2.1GHz)、3(1.7GHz)、8(900MHz)に対応し、3Gはバンド 1(2.1GHz)、8(900MHz)。
ソフトバンクモバイル 専務取締役のエリック・ガン氏は、このプロダクトの経緯について、「2014年9月にキックオフし、このプロジェクトは命をかけてやってきた。海外の商品を日本に持ってくるのではなく、初めて日本発売してから成績をちゃんと作って海外で売りましょうというもの。そこはがんばってやっていきたい」と語った。
なお、専用のアクセサリも用意される。トラックパッドを改良したSurface 3 Type Cover(1万5680円)はブラック、シアン、ブルー、レッド、ブライト レッドの5色がラインアップする。Surface ペンは(5980円)で、シルバー、ブラック、ブルー、レッドの4色。また、強化ガラス製でスクリーンを傷や汚れから保護するSurface 3 スクリーン プロテクタ(5980円)、外部ディスプレイなどの周辺機器との接続ができるSurface 3 ドッキング ステーション(2万3680円)、13W 電源アダプタ(4780円)なども発売する。いずれも税別。
日本マイクロソフト 代表執行役社長の樋口泰行氏は、「日本でも無事にSurfaceを発表できてほっとしている。マイクロソフトは大変な勢いで変革をしており、『変わったね。戦略がどんどんでてくるね。反撃が始まったんですか』などと言われることが多くなった。まさにそれを象徴するのがこのSurface 3。戦略的な商品で、フルPCの機能を持ったタブレットでペン入力も優れている。PCの機能もあるがゆえに、大きかったり重かったりしたが、大きさや価格帯、初めてのLTE対応で、もう申し分のないタブレットが提供できるようになったと思っている」と意気込みを見せた。
また、AppleやGoogleとMicrosoftを比較し、「AppleにしてもGoogleにしても、それぞれの生態系をきちんと築いてきた。お客様は、PCならPCを選ぶというよりも、どのエコシステムを選ぶかに変わってきている。Microsoftは、PCがあり、Windowsがあり、Officeがあり、正直なところどちらかといえばバラバラだった。またそしてソフトウェアに特化していた。これからはきっちりエコシステムを構築していく。他社のエコシステムすらテコに構築し、進化させていく。iOSであれ、Androidであれ、きっちり対応していく。そこが変わってきたところ」と語った。
なお、Surface 3は、三井住友銀行が1000台の導入を決定している。ワーキングマザーや介護など、などさまざまな成約のある従業員が活躍できる環境を整えるとして、ワークスタイル変革に取り組む考えだ。
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