Salesforce.comがある企業から買収の打診を受けているという4月の報道を受け、Microsoftも同社の買収を検討しているという。Bloombergが複数の情報筋の話として報じた。Salesforce.comは打診への対応を2つの投資銀行と協議中だという。
Microsoftは、現時点ではまだSalesforce.comとの協議は開始していないもよう。しかし以前より専門家の間では、もしSalesforce.com買収の可能性が浮上すれば、Microsoftはそこに必ず参加するだろうとみられていたという。
Bloombergは、市場価値が500億ドルに達するSalesforce.comを手に入れた企業は、CRM市場を支配するだけに留まらず、クラウドコンピューティング市場全体におけるリーダーの座を手中に収めることになると予測している。
今回の件に関し、MicrosoftとSalesforce.comはいずれもBloombergによるコメントの要請に応じなかったという。
長きにわたってライバル関係にあった両社は2014年、Microsoftの「Windows」や「Office」製品とSalesforce.comのCRM製品とを連携させる戦略的提携を結んでいる。
Oracleの共同最高経営責任者(CEO)であるSafra Catz氏は先日、Salesforce.comの買収を検討している1社としてOracleの名が挙がっていることに関し、「この手の話にはコメントしない」と述べた。もし別のベンダーがSalesforceを買収したらという仮説に対しては、そのような業界の「分断」は興味深いことになるだろうとして、「正直なところ、他社が(Salesforceを)買収したらわれわれにとっては好都合だ」と語っている。
Bloombergの情報筋によると、Salesforce.comは2014年にSAPと戦略的提携を協議していたという。しかしSAPの担当者はBloombergに対し、同社はSalesforce.comの買収を検討してはいないと回答している。
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