Googleが、パテントトロール撲滅を目指す闘いにおいて、新たな対策を打ち出している。
同社は米国時間4月27日、「Patent Purchase Promotion」(特許買い取り推進)という新プログラムを発表した。
現時点ではまだ「実験」と称されている同プログラムは、続々と誕生するクラウドベースのアプリストアの中でも少々変わり種で、いわば特許のデジタルマーケットプレイスだ。
Googleの特許担当次席法務顧問Allen Lo氏は、「パテントトロールのような組織とやり取りする煩雑さを取り除く」のがこのマーケットプレイス方式の狙いだと、ブログで説明している。
もちろん、いくつか細かな条件もあるとLo氏は認めている。同プログラムのサイトに掲載された詳細には、主にGoogleが実際に特許の買い取り手続きを進めると決めた場合のことが書かれている。
現在のところ、特許売却の申請期間は5月8~22日となっており、Googleは申請に対し、6月26日までに回答すると約束している。
Googleは数年前から、テクノロジ分野のいたるところで訴訟を起こし、増え続ける一方の「パテントトロール」に対して厳しい姿勢を示している。
Googleは2013年に、「Open Patent Non-Assertion (OPN) Pledge」(オープン特許権非係争誓約)と称するものを公開した。これは同社が「自社特許の一部をオープンソースに提供したいと考えている企業のモデルとなる」ことを願って作成したものだ。
Googleは当初、OPN誓約の保護対象として、「MapReduce」(オープンソースの「Hadoop」フレームワークの前身となったプロプライエタリ技術)に関連する特許10件を指定した。その数カ月後には、データセンター管理に関連する特許79件に誓約の保護対象を拡大している。
また、Googleは2014年7月に、シリコンバレーの大手企業5社とともに、「特許プライバティアリング」に関連する訴訟とそのリスクの低減を目的とするコンソーシアムLicense on Transfer(LOT)Networkを立ち上げた。
LOT Networkは発足当時、米国において2013年に特許不実施主体(Non-Practicing Entity:NPE)が提起した訴訟は6000件を超えたと述べ、このような団体をパテント(特許)トロールと呼んだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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