Interactive Advertising Bureau(IAB)の調査結果によると、2014年のインターネット広告売り上げが米国で16%増加して、495億ドルに達したという。また、モバイル広告の売り上げが急増し、バナー広告を初めて上回った。
IABの最高経営責任者(CEO)であるRandall Rothenberg氏は米国時間4月22日に発表した調査報告書の中で、「マーケッターは消費者がモバイル第一の生活を送っていることを明確に認識している」と述べた。
このたびの調査は、消費者動向だけでなく、広告売り上げに依存する企業で起こっている根本的な変化も浮き彫りにする。
売り上げが最も多い広告区分である検索広告は、市場シェアを失い続けている。その一方で、検索広告をリードするGoogleは、携帯電話サービスなどの分野への事業拡大を継続している。デジタル動画広告も拡大しており、HBOなどのテレビ放送局は2015年、インターネット配信チャンネルの提供準備を急ピッチで進めている。
今回発表された報告書によると、モバイル広告の売り上げは前年より76%増加して、125億ドルに達したという。2014年の急成長によって、モバイル広告の総売上はバナー広告を上回った。広告売り上げ全体に占める割合は、モバイルが25%だったのに対し、バナーは16%だった。2013年の時点では、バナー広告が19%、モバイル広告が17%だった。
2014年には、ソーシャルメディア(モバイルの主要な用途の1つ)上での広告売り上げも約60%増加し、70億ドルに達した。
デジタル動画広告も2桁台のパーセンテージで増加し、広告売り上げ全体に占めるシェアは前年と同じ7%を維持した。検索広告とバナー広告、案内広告の売り上げはすべてシェアを失った。
インターネット広告売り上げは依然、従来のテレビ向けの広告には及ばないが、ラジオと新聞、雑誌を合わせた広告売り上げを上回るまでに成長している。インターネット広告売り上げは2011年にケーブルテレビ広告、2013年に地上波テレビ広告をそれぞれ上回ったが、両者の2014年のテレビ広告売り上げを合わせた総額は657億ドルで、デジタル広告の495億ドルより多い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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