消費者や子供の権利を擁護する多数の団体が連携して、米国の規制当局に対し、Googleの新たな子供向け「YouTube」アプリについて措置を講じるよう求めている。
Center for Digital Democracy、Consumer Watchdog、American Academy of Child and Adolescent Psychiatryなどの団体は、先ごろリリースされた「YouTube Kids」アプリに対し、共同で米連邦取引委員会(FTC)に苦情を申し立てた。団体側は、このサービスが「子供の発育上の脆弱さを利用して、テレビを視聴する子供を守る長年のメディアおよび広告の保護策を侵害」しようとしていると主張した。
アリゾナ大学でコミュニケーション学を教えるDale Kunkel教授は米国時間4月7日、声明で次のように述べた。「YouTube Kidsは、私がこれまでに見たなかで、子供にとって過度に商業的なメディア環境の最たるものだ。これらの広告戦術の多くは、テレビでは違法と見なされており、Googleがこうした戦術をデジタルメディアに用いてかいくぐろうとしているのを見るのは残念だ」
The Washington Postは、FTCが申し立てを受け取り、検討すると述べたことを報じている。米CNETは、FTCにコメントを求めたが、直ちには得られてはいない。Googleは2015年2月、「iOS」および「Android」向けにYouTube Kidsアプリをリリースした。このサービスの意図は、子供たちが不適切な動画を偶然見つけることなくコンテンツをブラウズするための、安全な環境を提供するというものだ。
Googleは4月7日、YouTube Kidsに対する自らのアプローチを弁護し、アプリの開発にあたっては、さまざまなパートナーや子供の権利擁護団体と協力したと述べた。
Googleは声明で次のように述べた。「われわれは、アプリの改善方法に関するフィードバックに対して常に門戸を開いているが、今回の書簡の署名者からは直接連絡を受けなかった。われわれは、子供向けに無料で広告付きの体験を今後いっさい許可するべきでないという提案を含めて、彼らの主張に強く異を唱える」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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