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「GPSによる治安維持」など実現へ--Googleの“非営利団体”支援企画

井指啓吾 (編集部)2015年03月26日 17時38分
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 Googleは3月26日、日本国内の非営利団体を対象に、テクノロジを活用してよりよい社会を作るアイデアを募集する取り組み「Google インパクトチャレンジ」のファイナルイベントと授賞式を開催した。数百の団体から選ばれた10組が各自のアイデアをプレゼンした。


Google インパクトチャレンジの受賞者と審査員

 審査員は、内閣総理大臣令夫人の安倍昭恵氏、MITメディアラボの副所長などを務める石井裕氏、宇宙飛行士の野口聡一氏、Change.orgの日本代表であるハリス鈴木絵美氏、Google.orgの統括ディレクターであるジャクリーン・フラー氏、グーグルの執行役員でCMO、アジア太平洋地域Googleブランドディレクターを務める岩村水樹氏が務めた。

 審査基準は次の4点。

  • インパクト:いかに生活を改善するか。成功した場合、どれだけの人々/範囲にどのような影響を及ぼすか。解決しようとする社会問題の規模と、応募アイデアがその問題の解決にどのように役立つか。
  • テクノロジ/革新性:解決しようとする社会問題に取り組むために、斬新な方法でテクノロジを活用しているか。
  • 応用可能性:成功した場合に、アイデアの応用が可能か。そのプロジェクトは他の取り組みのモデルとなるか。
  • 実現可能性:アイデアを実行するために、十分な計画を立てているか。

 審査の結果、グランプリを受賞したのは「NPO法人Homedoor」「特定非営利活動法人PADM」の2組。国内の女性の活躍を支援するアイデアに贈られるWomen Will賞は「特定非営利活動法人マドレボニータ」、3月25日まで実施されていた一般投票で最も多く票を集めた団体に贈られるみんなのグランプリ賞は「NPO法人ノーベル」が受賞した。

  • グランプリを受賞したPADMの代表者と、審査員の野口聡一氏

 Googleは各受賞団体に対して、それぞれ5000万円の助成金と社員による技術アドバイスを提供する。また惜しくも受賞に至らなかった6団体には、当日のサプライズとして2500万円の助成金を贈った。

 Homedoorが提案したのは、位置情報システムを活用して、犯罪に関する情報や市民からの目撃情報をマップ化し、当該地域をパトロールする仕事をホームレスの人を対象に創出するプロジェクト。マップ情報に加え、アプリ経由の要請にもとづきパトロールを派遣することで、「ホームレスの雇用問題」と「夜間に女性への性犯罪が多発している問題」の同時解決に取り組む。5年以内に日本の犯罪率を10%減少させ、ホームレス4000人(全体の5割)の雇用創出を目指す。

 一方、PADMが提案したのは、世界中の車いす利用者が訪問したエリアのバリアフリー情報をマップ化するプロジェクト。スマートフォンから得られるGPSや映像などのデータをバリアフリー情報として投稿できるアプリを用意し、サイト上で相互に閲覧/評価/依頼ができる仕組みを構築するという。

 PADMの代表者は「プロジェクトをやりたいと思ったときから、実現してほしいという声がたくさん寄せられたので、多くの人の期待が込められている。その期待に応えられるよう、一所懸命に頑張っていきたい」と語った。

  • Google.orgの統括ディレクターであるジャクリーン・フラー氏

 Google.orgのフラー氏は、「Googleは生活を良くするための技術革新を強く信じている。日本でそれを実現できるようなアイデアが出てきて、それに私たちが投資できることが、これまでになくうれしく感じている。私はこれまでにも毎年、何千、何万というアイデアを聞いてきたが、今日出てきたアイデアはそれを上回る素晴らしいものだった」と総評した。

 Googleインパクトチャレンジは2013年3月に英国で始まった。現在はインド、ブラジル、米国、オーストラリアでも展開している。

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