Microsoftが、パスワードに代わる認証技術に生体情報を活用するハイテク企業の仲間入りを果たした。
米国時間3月17日に発表された「Windows Hello」により、次期OS「Windows 10」のユーザーは、指紋、顔、さらには眼球の虹彩を使ってデバイスにサインインできるようになる。Microsoftは2015年中にWindows 10を発売するとみられている。
MicrosoftのOSグループ担当バイスプレジデントを務めるJoe Belfiore氏は、ブログの投稿で次のように述べた。「固有のユーザーと、ユーザー所有のデバイスの組み合わせが、Windows、アプリ、データ、さらにはウェブサイトやサービスにアクセスする鍵となる。文字と数字のランダムな組み合わせは、たやすく忘れられたり、ハッキングされたり、メモ書きが掲示板にピン留めされたりしがちだ」
固有の身体的特性を使って個人を特定する生体認証は、デバイスと悪意ある第三者との間に新たなセキュリティの壁を築くと期待されている。指紋は「Password1234」というパスワードよりも確実に安全になるだろうが、ハッカーは生体認証情報にアクセスする方法を見つけられるのではないかと懸念する声もある。それでもBelfiore氏は、心配しなくていいと述べている。
「われわれは、生体データを窃盗から守ることがいかに肝要かを理解している。だからこそ、『生体情報の署名』はデバイスでローカルに保管され、ユーザー以外に人に共有されない」とBelfiore氏は記した。Windows Helloはまた、「企業水準の」セキュリティを備えるが、これは、Microsoftがあらゆる業界の事業者に広く使ってほしいと望んでいることを意味する。
Windows Helloは、一斉展開されるということにはならないだろう。というのも、この新しいテクノロジは指紋を読み取る現在のデバイスに対応するが、Windows Helloの顔や虹彩検出用の登録をするための赤外線技術を搭載するスマートフォン、タブレット、PCは比較的少ないためだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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